京都の桜の名所を特集。日本を代表する風情ある街並みや、歴史的な建造物が立ち並ぶ京都で、より趣き深い春を感じてみて欲しい。

東寺

創建からおよそ1200年の歴史を持ち、平安京の遺構である東寺。1994年には世界遺産に登録され、教王護国寺とも呼ばれる。

東寺の「不二桜」と名付けられた八重紅しだれ桜は、近年新たに植樹されたもの。境内にはその他にも河津桜やソメイヨシノが咲き、約200本の桜が五重塔などの建造物を包み込む。期間中は、18:30以降で夜間拝観も行っている。

【詳細】
東寺
例年の見頃：4月上旬
住所：京都市南区九条町1番地
拝観時間：境内 5:00～17:00、金堂・講堂 8:00～17:00、宝物館 9:00～17:00
※金堂・講堂は2019年3月23日(土)～4月8日(月)は8:30～
拝観料：境内無料、金堂・講堂 500円、宝物館 500円
■夜間拝観
期間：2019年3月23日(土)～4月14日(日) 18:30～21:00(受付終了)

醍醐寺

200万坪におよぶ広大な境内地と国宝である五重塔を擁する醍醐寺は、874年創建の歴史ある寺院。1994年に世界文化遺産に登録され、豊臣秀吉が醍醐寺で催した「醍醐の花見」が有名だ。

開花時期が比較的早く、京都市内でいち早く花見ができ、中でも霊宝館のしだれ桜が人気。境内を通る桜馬場の桜並木をゆったりと歩くのもおすすめの楽しみ方となっている。

【詳細】
醍醐寺
例年の見頃：3月下旬～4月上旬
住所：京都市伏見区醍醐東大路町22
拝観時間：三宝院・霊宝館・伽藍 9:00～17：00(発券終了16:00)
拝観料：三宝院・霊宝館・伽藍共通券 1,500円
※上醍醐は立ち入り禁止中。

平安神宮

平安神宮は、総面積約33,000平方メートルの広大な池泉回遊式の神苑が魅せる、四季折々の風景が見どころ。平安神宮の春の風景は、谷崎潤一郎の『細雪』や川端康成の『古都』でも登場した。

境内の栖鳳池に映る八重咲きの濃い紅しだれは必見。津軽藩主が京都から移していた桜を造営時に里帰りさせたことから「里帰りの桜」とも呼ばれ、約150本が咲き誇る。なお、「紅しだれコンサート」期間中は、18:15以降でライトアップと夜間参拝が行われており、昼間とは違った魅力に浸ることができる。

【詳細】
平安神宮
例年の見頃：4月上旬～中旬
住所：京都市左京区岡崎西天王町97
参拝時間：6:00～18:00、神苑 8:30～17:30
参拝料：境内 無料、神苑 600円
■夜間参拝
期間：2019年4月4日(木)～7日(日) 18:15～21:00
※「平安神宮 紅しだれコンサート2019」開催日のみ

法金剛院

平安時代後期の代表的な仏像「阿弥陀如来坐像」を本尊に持つ法金剛院は、門を入ると、鐘楼脇で桜がお出迎え。境内にある平安末期の池泉回遊式浄土庭園も由緒あるスポットだ。

池泉回遊式浄土庭園に咲くのは、法金剛院を建立した鳥羽上皇の中宮・待賢門院にちなんだ「待賢門院桜」。花の色が紫色に見えることから「紫のしだれ桜」とも呼ばれ、他の桜とは一風違った風情を楽しむことが出来る。

【詳細】
法金剛院
例年の見頃：4月上旬～中旬
住所：京都市右京区花園扇野町49
拝観時間：9:00～16:30(受付終了16:00)
拝観料：500円

有栖館

「有栖館」は、京都御所建礼門の前に建てられていた有栖川宮旧邸を、京都地方裁判所の仮庁舎として使用したのち、1891年民有地であった現在の場所に移築した建築。現在は、平安女学院が所有している。

11代目小川治兵衞による庭園には、花びらが降り注ぐように咲くしだれ桜が。なかでも、通常は非公開とされている、太閤秀吉の｢醍醐の花見｣で有名な醍醐寺の孫にあたる枝垂れ桜はみどころだ。各社寺が込み合うなか「有栖館」では比較的静かに桜を楽しむことができるだろう。

【詳細】
有栖館
例年の見頃：3月中旬～4月中旬
住所：京都市上京区烏丸通下立売北西角 平安女学院大学 有栖館
開館時間：10:30～16:30(最終入館 16:00) ※2019年4月4日(木)から7日(日)までの期間限定公開。
入館寄付：大人500円、大学生200円、高校生以下無料

仁和寺

仁和寺は888年に創建された寺院。五重塔や二王門など江戸時代に建立された建造物が並ぶ、真言宗御室派の総本山だ。1994年には世界遺産に登録されている。