アンドレアス・クロンターラー フォー ヴィヴィアン・ウエストウッド(Andreas Kronthaler for Vivienne Westwood)の2020年春夏コレクションが、2019年9月28日(土)、フランス・パリで発表された。テーマは「Rock me Amadeus」。
今シーズンは、アンドレアスが壁に貼り付けているいくつかの写真をはじめ、彼が日常を送っている中で見つけた様々なものをインスピレーション源にクリエーションを行っている。本来なら繋がることのないものが、コレクションに投入され、入り混じり、繋がり合うことにより、独自の世界観が生み出される。
たとえば写真に写り込んでいたドアノッカーの装飾から想像を膨らませたリング状のループは、股上を大胆にカットしたパンツに散りばめた。サンドロ・ボッティチェリの名画「ヴィーナスの誕生」に描かれた風になびく布から着想を得たドレスは、ベースとなるコルセットに布を巻き付けるようにして仕立てている。
肩に荷物を乗せた商人のシルエットからインスパイアされたのは、ドレスのショルダーやウエストにあしらったボリューミーなパフのディテール。そのボリュームは、頭上へも広がっていき、ビッグサイズのハットや傘へと姿を変えている。
その他にも、ハンガーにかかったままの洋服を頭上にのせたルックや、魚の巨大な人形を模したヘッドアクセサリー、人影を落とし込んだエプロンのようなピースなど、サプライジングなアイテムが登場。日常から選び取った1つ1つの要素はばらばらで混沌としているものの、アンドレアスが命を吹き込むと、コレクションの中では不思議な纏まりを見せる。“世界は全てつながっている”という彼の言葉を証明しているかのようだ。
足元を彩るのはヴィヴィアン・ウエストウッドのアイコニックなアニマルトゥシューズを再構築したシューズ。レースアップのパンプスや、ショート丈のウエスタンブーツなどがランウェイに顔を出した。