東京都庭園美術館では、「建物公開2021 艶めくアール・デコの色彩」展を、2021年6月13日(日)まで開催する。なお、4月25日(日)から5月31日(月)までは臨時休館。6月1日(火)より再開する。

年に1度の建物公開展

「建物公開2021 艶めくアール・デコの色彩」展は、東京都庭園美術館で年に1度開催される建物公開展。旧朝香宮邸建築の室内空間を演出する1要素である“色”を切り口に、改めて建物の魅力を紹介する。

現在、東京都庭園美術館本館として使用されている旧朝香宮邸は、1933年に竣工した建物。フランス滞在中にその様式美に魅せられた朝香宮夫妻は、自邸の建築にアール・デコの精華を積極的に取り入れた。建築様式や内装、家具調度など、建築を構成する1つ1つの要素からは、優雅な雰囲気を感じ取ることができる。

様々な色彩が存在する華やかな空間

当時の最先端かつ最高級の素材、技法を用いて建てられた朝香宮邸には、漆喰天井の白色、漆が塗られた柱の黒色、建具に用いられたメタリックカラー、 木材や石材の天然色、多彩なガラスが放つ透明感溢れる色味、窓辺から望む庭園の豊かな緑といった様々な色彩が存在しており、約90年の時を経てもなお、華やかで落ち着いた独特の雰囲気を保ち続けている。

会期中は、普段は作品保護のため閉じられている窓のカーテンを開け放ち、柔らかな自然光が差し込む中で空間の魅力を楽しめる。

宮廷時代の再現展示やアール・デコ絵画も

本館では、これまで培った調査研究の成果を公開するとともに、 建物公開展では恒例となる邸宅空間の再現展示を実施し、当時の趣を再現。テーブルセッティングを始め、宮廷時代を彷彿させる情景を再現することで、細部へのこだわりや熱意、歩んできた歴史、時の流れを体感することができる。宮廷時代のオリジナル家具や、所蔵コレクションの作品にも注目だ。

加えて、新館ではアール・デコ期の美術品や書籍等を展示し、用いられている色彩の特徴を紹介。絵画や工芸品などが並ぶとともに、新たに収蔵された作品も披露される。

なお、会期中は本館・新館ともに写真撮影が可能。優雅なアール・デコの空間を撮影しながら鑑賞を楽しめる。

【詳細】
「建物公開2021 艶めくアール・デコの色彩」展
会期：2021年4月24日(土)～6月13日(日)
※4月25日(日)〜5月31日(月)は臨時休館
※6月1日(火)からは日時指定の事前予約制を導入(詳細は美術館ホームページを確認)
会場：東京都庭園美術館 本館＋新館
場所：東京都港区白金台5-21-9
開館時間：10:00～18:00(入館は閉館30分前まで)
休館日：月曜日、臨時休館期間
入館料：一般 1,000(800)円／大学生(専修・各種専門学校含) 800(640)円／中・高校生 500(400)円／65歳以上＝500(400)円
※( )内は20名以上の団体料金
※会期中、写真撮影可能。ただ、フラッシュ・レフ板・三脚・自撮り棒・望遠レンズの使用は不可。動画撮影も不可。

【問い合わせ先】
TEL：050-5541-8600 (ハローダイヤル)