ジャンフランコ・ロージ監督最新作・ドキュメンタリー映画『国境の夜想曲』が、2022年2月11日(金・祝)より、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー。
映画『国境の夜想曲』は、第77回ヴェネチア国際映画祭で3冠に輝いた作品。『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』と『海は燃えている〜イタリア最南端の小さな島〜』で、ベルリン・ヴェネチアを“ドキュメンタリー映画で初めて”制覇し、アカデミー賞ノミネートも果たした名匠ジャンフランコ・ロージの最新作だ。3年以上の歳月を費やし、イラク、クルディスタン、シリア、レバノンの国境地帯で撮影を行った。
この地域は、2001年の9.11米同時多発テロ、2010年のアラブの春、2021年のアメリカのアフガニスタンからの撤退など、侵略・圧政・テロリズムにより、多くの人々が犠牲になっているエリア。いくつもの痛みに満ちたこの場所を、ジャンフランコ・ロージ監督は通訳を伴わずにひとりで旅し、そこに残された母親や子供、若者の声に耳を傾け続けた。
母親たちの死を悼む哀悼歌、癒えることのない痛みを抱えた子供たち、精神病院の患者たちによる政治の無意味さについての演劇...。夜の暗闇から、一条の希望を見出し生きようとする者達の姿を映し出す。
予告編は、オレンジ色の囚人服を着た男たちが、刑務所を徘徊するシーンからスタート。アメリカ国旗を掲げた装甲車が並ぶ場面を差し込みつつ、亡き息子を想う母親、心に深い傷を負った子供たちなど、戦争や侵略に翻弄され辛い状況に置かれた人々の苦境と共に、「空が綺麗だ」と笑い合う普遍的な恋人たちの姿も映し出す。どんな状況にあっても生きることを諦めない人々の力強さと希望を感じさせる内容だ。
【詳細】
映画『国境の夜想曲』
公開日:2022年2月11日(金・祝)より、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー
監督・撮影・音響:ジャンフランコ・ロージ
配給:ビターズ・エンド
イタリア・フランス・ドイツ/2020年/104分/アメリカンビスタ(1:185)/アラビア語・クルド語/原題:NOTTURNO