1846年、スイスにて創業。
ユリス ナルダン(Ulysse Nardin)は時計職人、ユリス ナルダンが創業した高級時計メーカー。
1846年、スイスのル・ロックルにて創業。懐中時計輸出を行う会社としてスタート。創業前は父から時計製作を教わり、天文時計製作で有名なフレデリック・ウィリアム・デュボアやルイ・ジャンリシャールに師事した。
ユリス ナルダンは、特にマリン・クロノメーター、天文時計の分野における技術に優れ、数々の功績を残した。ブランドのマークも「錨(いかり)」となっている。
ユリス ナルダンの正確無比な完成度の高い航海時計は、マリン・クロノメーターとして多くのシェアを集め、多くの海軍に使用された。日本軍も多数納入していたという。20世紀半ばまで順調に成長するも、70年代、セイコーによるクォーツ式時計の影響で経営難に陥る。
83年、投資家のロルフ・W・シュナイダーがユリス ナルダンを買収。ブランドは低迷していたが、ルートヴィッヒ・エクスリン博士が「天文三部作」を発表してブランドは復活する。
特に有名なのが1985年に発表した「アストロラビウム・ガリレオガリレイ(Astrolabium Galileo Galilei)」で、この時計は世界の度肝を抜いた。文字盤が天球のようになっており、標準時、太陽の位置、月の位置、ムーンフェイズ、日食と月食、主な星が見えているかを表示するものだった。この時計は80年代後半に、ギネスブックにも載った。時計の名前はもちろん「ガリレオ・ガリレイ」からきている。
「天文三部作」のその他のコレクションは、88年発表の「プラネタリウム・コペルニクス」、92年発表の「テリリウム・ヨハネスケプラー」で、コペルニクス、ケプラーといずれも天文学者の名前から由来している。
2001年、「フリーク」を発表。これはリューズを持たない7日巻きのトゥールビヨンの時計。
技術の革新的な取り組みにも積極的で、シリシウムとダイヤモンドを採用した新素材のダイヤモンシルや、新機構のムーブメントなど積極的な研究開発を進めている。