1992年、マーク・イーリーと岸本若子が「イーリー キシモト」を設立。現在活動を休止している可能性が高い。
マーク・イーリー(Mark Eley)は1968年、イギリスの南ウェールズのブリッジエンド生まれ。ブライトン・ポリテクニックでファッションとテキスタイルデザインを学び1990年に卒業。
岸本若子(Wakako Kishimoto)は1965年、北海道札幌生まれ。セントマーチンズでファッションとプリントを学び92年に卒業。
マーク・イーリーと岸本若子は夫婦。
92年、マークイーリーと岸本若子夫妻は、サウスロンドンにテキスタイルデザイン会社「イーリーキシモト」を設立。ジョー ケイスリー ヘイフォード(92年~94年)、フセイン チャラヤン(95年~96年)、アレキサンダー・マックイーン(96年~97年)等のデザイナーとのコラボレーションでプリントテキスタイルを手がけ地位を築く。
95年、「イーリーキシモト」としてオリジナルコレクションをスタート。「レインウェア」と名づけられたコレクションはポリ塩化ビニールコーティングされた素材を使用したアイテムや防水コートを発表する。2001年A/W、ロンドンコレクションに初参加。 キャットウォーク形式ではなくアフターヌーンティーのお茶会形式で作品を見ると言うユニークなものであった。イーリーキシモトとしての作品の特徴はやはりプリント、明るくかつ芸術的なプリントは高い評価を受けている。
2002年、イギリスのトラベルケースメーカー、グローブ・トロッターとコラボレーションでトラベルバッグを発売。グローブ・トロッター100周年のセンテナリーシリーズにイーリー・キシモトのテキスタイルを使用している。
現在もサウスロンドンのアトリエで自身のブランド「イーリー キシモト」のコレクションと平行させて、ヴェルサーチェ、マーク ジェイコブス、ルイ・ヴィトン、ジル サンダーなど国際的なブランドからプリントの素材を受注し制作活動を行った。また手がける製品としては家具、陶磁器類、壁紙、ス二ーカー、サングラス、ランジェリーに及ぶまで非常に幅広い。
2007年、フランスのファッションブランド、キャシャレル(cacharel)のアーティスティック・ディレクターに就任、2008A/Wコレクションからデザインを担当するものの、2008年後半に方向性の違いを理由に辞任。
2009年、イーストパックとコラボレーションで限定バックを発表。
2011年秋冬シーズン、ローラ アシュレイの日本のオリジナルライン「ローラ アシュレイ ロンドン」のクリエイティブディレクターに岸本が就任し、洋服・プリントのディレクションとデザインワークを手掛ける。また、マークは什器等プロモーション関連のディレクションを担当している。