ギリシャのとある家。ごく普通に⾒えるこの家には秘密があった。それは、両親が⼦どもたちを「家の中」だけで育ててきたこと。邸宅の四⽅には⾼い塀をめぐらせ、外の世界がいかに恐ろしいかを信じ込ませるために作られた奇妙で厳格なルールの数々。だが、⻘年期に達した⼦どもたちは、親たちの想像を超えた⾏動を取り始める。
映画『籠の中の乙女』は、ヨルゴス・ランティモスの初期の代表作。「⽀配と服従、自我の目覚め」を描いた、ヨルゴス・ランティモスの原点とも言える物語が描かれ、第62回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリを受賞した。