国家公務に従事する⼀家の主・イマンは20年間にわたる勤勉さと愛国⼼を買われ夢にまで⾒た予審判事に昇進。しかし業務は、反政府デモ逮捕者に不当な刑罰を課すための国家の下働きだった。報復の危険が付きまとうため国から家族を守る護⾝⽤の銃が⽀給される。しかしある⽇、家庭内から銃が消えた。最初はイマンの不始末による紛失だと思われたが、次第に疑いの⽬は、妻・ナジメ、姉のレズワン、妹・サナの3⼈に向けられる。誰が︖何のために︖ 捜索が進むにつれ互いの疑⼼暗⻤が家庭を⽀配する。
映画『The seed of the sacred fig(英題)』は、モハマド・ラスロフが監督を務めるサスペンススリラー。ある若い⼥性の不審死に対する市⺠による抗議運動が過熱するイランを背景に、家庭内で消えた“1丁の銃”を巡って浮かび上がる家族の疑惑、そして予測不可能なサスペンスを描く。