特別展「田中一光 デザインの幸福」が、奈良県立美術館にて、2023年4月22日(土)から6月11日(日)まで開催される。
1930年奈良に生まれ、国際的に活躍したグラフィックデザイナー、田中一光(たなか いっこう)。グラフィックデザイナーとして、ポスター、書籍などのエディトリアルや、ロゴマーク、コーポレートアイデンティティ(CI)といった企業や組織にまつわるデザインを手がけるばかりでなく、デザインを通じて文化を発信・紹介するディレクター・プロデューサーとしても手腕を発揮するなど、幅広い活動に携わった。
特別展「田中一光 デザインの幸福」は、日本のグラフィックデザインの黎明と発展と重なるように展開された、田中の活動を紹介。田中が残した膨大な業績のなかから、主にポスターやグラフィックアートに着目し、奈良県立美術館蔵のコレクションから選りすぐった代表作など、182件を展示する。
たとえば、田中が1954年から40年近くにわたって手がけた「産経観世能」の初期の名作である《第5回 産経観世能》は、研ぎ澄まされた能面のシルエットに多彩な色彩が響きあうことで、鮮烈な印象を生みだしている。また、舞踊の女形の表情を幾何学的形態だけで表現した代表作《Nihon Buyo》や、東洲斎写楽の大首絵を円の要素だけで再構成した《写楽二百年》なども目にすることができる。
さらに本展では、三宅一生とのコラボレーションや、ロゴマークといったデザインと社会の密接な関係を示す業績もあわせて紹介。日常や社会との接点から生みだされる、田中のデザインへと光をあててゆく。
特別展「田中一光 デザインの幸福」
会期:2023年4月22日(土)~6月11日(日)
会場:奈良県立美術館
住所:奈良県奈良市登大路町10-6
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日
観覧料:一般 1,200円(1,000円)、高校・大学生 1,000円(800円)、小・中学生 800円(600円)
※( )内は20名以上の団体料金
※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保険福祉手帳(アプリなど含む)の所持者および介助者1人、外国人観光客(長期滞在者、留学生含む)および付添の観光ボランティアガイドは無料
【問い合わせ先】
奈良県立美術館
TEL:0742-23-3968