菅木志雄の個展「ものでもなく場でもなく」が、東京の小山登美夫ギャラリー六本木にて、2023年6月24日(土)から7月22日(土)まで開催される。
菅木志雄(すが きしお)は、1944年に生まれ、60年代末から70年代にかけて起きた「もの派」の主要メンバーとして活動したアーティストだ。その後、50年以上にわたって活動を続け、ものの多様な存在性に着目した作品を手がけてきた。個展「ものでもなく場でもなく」では、新作の壁面の立体作品とインスタレーションを紹介する。
菅は活動初期より、個々に散財する「もの」の存在が連なり、全体が生まれるということを常に意識してきたという。木や石、金属、ロープといった「もの」を用い、「もの」同士、空間、あるいは人との関係性に着目したその作品は、「もの」が持つ多様な存在の様態に光をあてるものだといえる。
本展で展示される新作《渡縁柱》は、白い板に小さな木片が配置されており、その2点の木片の上に青く細長い角材を渡したもの。さまざまな2点を選びとり、それぞれに角材を渡すことで、複雑な交錯が生まれる作品となっている。
また、新作インスタレーションにおいては、ギャラリー奥のスペースの床に、2つ折りの白い紙を配置することで、それらひとつひとつが空間を取り込むとともに、それぞれが置かれた位置関係のささやかなずれや、折られ方の差異が互いに影響しあうことで、見慣れた紙が初めて見るかのような状況を生みだしてゆく。
菅 木志雄展「ものでもなく場でもなく」
会期:2023年6月24日(土)〜7月22日(土)
会場:小山登美夫ギャラリー六本木
住所:東京都港区六本木6-5-24 complex665 2F
開廊時間:11:00〜19:00
休廊日:日・月曜日、祝日
入場料:無料
【問い合わせ先】
小山登美夫ギャラリー六本木
TEL:03-6434-7225