神戸ファッション美術館が2014年7月19日(土)から10月7日(火)までの期間、展覧会「世界のファッション―100年前の写真と衣装は語る―」を開催する。

中心となるのは、今から100年前、1910年代の世界の展示。コルセットからの解放が現代衣服を生み出し、印刷・発行技術の発達は『ハーパース・バザー』(1867～)や『ヴォーグ』(1893～)といったファッション雑誌の登場を牽引、欧米のモード情報が勢いよく世界へと伝播していったことで、都市における洋装化が進んでいた時代だ。その一方で地域の特色ある衣装をその土地の流行に合わせて作り、着こなす衣生活を続ける地域もまだ残っていて、多様性に満ちた時期でもあった。

本展では、そんな時代を含んだ1900年代から1930年代前半までの期間に雑誌ナショナル ジオグラフィックによって記録された、貴重なドキュメンタリー写真100点、そして美術館が所蔵する同時代のドレス、ファッション写真を展示。地域ごとの特色が形成されていた時代の空気、緻密な手仕事が際立つ装いのセンスなど、100年前のファッショナブルな世界が垣間見える。

またゲストを招いてのトークも実施。2014年7月19日(土)には日経ナショナル ジオグラフィック社 編集責任者の武内太一、フォトジャーナリストの林典子が登壇し、フォトトークをおこなう。さらに8月3日(日)の大阪芸術大学教授であり染織作家の井関和代による講座や、9月23日(火・祝)の国立民族学博物館准教授の上羽陽子とファッションデザイナー神田恵介によるトークセッションなど、様々な角度から「時代」や「ファッション」を切り取る企画が用意されている。

右:ドレス DOEUILLET フランス 1903年頃
左:ドレスCHERUIT フランス 1908年頃
神戸ファッション美術館蔵

【開催情報】
世界のファッション ―100年前の写真と衣装は語る―
期間：2014年7月19日(土)～10月7日(火)
開館時間：10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日：水曜日、7月10日(木)〜18日(金)
入館料：(特別展示・ベーシック展示あわせて)
一般 500円、小中高65歳以上 250円

<イベント>
■フォトトーク
・ナショナル ジオグラフィックの125年
武内太一(日経ナショナル ジオグラフィック社 編集責任者)
・人を撮る、世界を撮る
林 典子(フォトジャーナリスト)
長友真理(日経ナショナル ジオグラフィック社 編集者)
日時：7月19日(土) 14:00〜15:30
会場：4階セミナー室
定員：100名(先着順)
要申込、参加無料

■講座「移動する布・更紗」
日時：8月3日(日) 14:00〜15:30
講師：井関和代(大阪芸術大学教授、染織研究家・染織作家)
会場：4階セミナー室
定員：100名(先着順)
要申込／参加無料

■ファッショントーク「世界と日本のファッションの現在と未来を考える」
日時：9月23日(火・祝) 16:00〜17:30
上羽陽子(国立民族学博物館准教授[民族藝術学・染織研究])
神田恵介(ファッションデザイナー)
会場：4階セミナー室
定員：100名(先着順)
要申込／参加無料

※申込み方法
Eメール・FAX・往復ハガキのいずれかに、「住所・氏名・年齢・性別・電話・イベント名」を明記の上、 申込み。
・Eメール：workshop●fashionmuseum.or.jp(●を＠に変えて送信)
・FAX：078-858-0058
・往復ハガキ：〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中2-9-1 神戸ファッション美術館
※定員になり次第締め切り。結果はEメール又はFAX、ハガキでお知らせ。

■ファッション×ゆかり 2館協同「世界を旅するギャラリーツアー」
日程：7月21日(月・祝)、8月10日(日)、9月14日(日)、10月5日(日)
時間：14:00〜15:00(終了予定)
申込不要/要入館料

■マガジンカフェ
ナショナル ジオグラフィックの雑誌や映像など閲覧しながら、関西で出張スタイルのコーヒースタンドBRIDGEによる厳選された世界のコーヒーを楽しめる4日限定のカフェ。
日程：7月19日(土)、8月10日(日)、9月14日(日)、10月5日(日)
時間：11:00〜17:00(材料がなくなり次第終了)
出店協力：OWN ROASTED COFFEE 『BRIDGE』

【問い合わせ先】
神戸ファッション美術館
TEL：078-858-0050