展覧会「没後100年 富岡鉄斎」が、京都国立近代美術館にて、2024年4月2日(火)から5月26日(日)まで開催される。その後、富山県水墨美術館、愛知の碧南市藤井達吉現代美術館に巡回する。
「最後の文人画家」と称される、富岡鉄斎(とみおか てっさい)。幕末、京都の商家に生まれた鉄斎は、近世都市の商人道徳を説いた「石門心学(せきもんしんがく)」を中心に、儒学や陽明学、国学、神道、仏教などを広く学ぶとともに、やまと絵や南宗画といった多様な流派の絵画も学習している。明治時代初期には、神官として古跡の調査と復興に携わるも、やがて市井の画家として生きるようになった。
幅広い学識を背景に豊かな画業を展開した鉄斎は、良い絵を描くためには「万巻の書を読み、万里の路を行く」ことが必要であるという先人の教えに倣い、北海道から鹿児島まで日本全国を旅して各地の勝景を探っている。こうして鉄斎は、心の内に思い描かれた理想の山水をあらわし、人間の理想を説いた絵画を手がけたのであった。
展覧会「没後100年 富岡鉄斎」は、京都では27年ぶりとなる鉄斎の展覧会。《富士山図》や《妙義山図・瀞八丁図》といった名作ばかりでなく、名作として知られながらも展示される機会の少なかった作品、近年に再発見されたり、新たに見出された作品などを一堂に集め、鉄斎の画業と生涯を展観する。
展覧会「没後100年 富岡鉄斎」
会期:2024年4月2日(火)~5月26日(日) 会期中に一部展示替えあり
会場:京都国立近代美術館
住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町26-1
開館時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで開館)
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(4月29日(月・祝)、5月6日(月・振)は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)
観覧料:一般 1,200円(1,000円)、大学生 500円(400円)
※( )内は、前売、20名以上の団体および金曜日18:00以降の夜間割引
※高校生以下・18歳未満、心身障がい者および付添者1名、母子・父子家庭の世帯員は無料(入館時に証明できるものを提示のこと)
※本料金でコレクション展も観覧可
■展示替え情報
・第1期 4月2日(火)~14日(日)
・第2期 4月16日(火)~29日(月・祝)
・第3期 5月1日(水)~12日(日)
・第4期 5月14日(火)~26日(日)
■巡回情報
・富山会場
会期:2024年7月12日(金)~9月4日(水)
会場:富山県水墨美術館(富山県富山市五福777)
・碧南会場
会期:2024年10月5日(土)~11月24日(日)
会場:碧南市藤井達吉現代美術館(愛知県碧南市音羽町1-1)
【問い合わせ先】
京都国立近代美術館
TEL:075-761-4111(代表)