映画『あんのこと』が、2024年6月7日(金)より新宿武蔵野館ほか全国の映画館にて公開される。
映画『あんのこと』は、2020年の日本で実際に起きた事件から着想を得た作品だ。主人公は、幼い頃から母親に暴力を振るわれて育った少女・杏。売春で金を稼ぎ、ドラッグに明け暮れる荒んだ毎日を送っていた杏が、薬物を断ち切り、更生しようともがく日々を描いている。
杏を苦しめるのは、生まれた瞬間から離れることのできない“家族”という存在だ。暴力を振う母親に悪態をつきながらも、最後まで抵抗することはできず、そんな母と共に暮らす足の悪い祖母には、幼い頃に自分の味方をしてくれた恩を感じている。杏は、家族が生活していくために身体を売ることを覚え、やがて危険なドラッグにも手を出した。杏が過ちを犯した理由は、果たして杏ひとりの責任なのだろうか。
映画『あんのこと』で主演を務めるのは、『PLAN75』などのほか、2024年のTBSドラマ「不適切にもほどがある!」の出演でも話題を呼んだ河合優実。虐待やドラッグに体を蝕まれた少女・杏という難しい役どころに挑戦している。本作のシナリオと出会い、「彼女の人生を、自分が生き返す」と決意した河合に実施したインタビューでは、『あんのこと』の対する想いや、俳優業についてなど、様々な話を伺うことができた。
主人公・香川杏…河合優実
ドラッグや売春に溺れ荒んだ生活を送る21歳。子どもの頃から酔った母親に殴られて育った。ホステスの母親と足の悪い祖母の3人で暮らしている。
多々羅…佐藤二朗
杏に更生の道を開き、救済しようとする刑事。薬物更生者を支援する自助グループの活動にも力を入れている。
桐野…稲垣吾郎
多々羅が手掛ける自助グループを取材する週刊誌の記者。実際は「多々羅が薬物更生者の自助グループを私物化し、参加者の女性に関係を強いている」というリークを得て、水面下で調査している。
杏の母親…河井青葉
激情的な性格で、杏に対して頻繁に暴力を振るう。
シングルマザー…早見あかり
杏と同じシェルターに住むシングルマザー。杏に“とあるお願い”を託す。