大人も楽しめる、子ども向けワークショップ「ふしぎな現実」

また、今回の展覧会では、フランスの高級子ども服ブランド「ボンポワン」と共催で子ども向けワークショップ「ふしぎな現実」も開催されている。これはオトニエル氏自身が美術館での経験に影響されてアーティストになったように、多くの子ども達にアートに触れてもらい、生きる喜びを感じてほしいという強い気持ちにより実現した企画だ。
 

ワークショップでは、「AR(Augmented Reality; 拡張現実)」という最新技術を使って、オトニエル作品の世界を体験できる。オトニエル氏は描いたデッサンを3次元モデルとして再現するために、プログラマーがCGによって3D化した完成予想図を元に作品の制作を行っている。そのプロセスを遊びながら直観的に体験できるワークショップとして、ぬり絵とARの二つのコーナーが用意されている。オトニエルスタジオの監修の下、フランスの国立研究所のプログラマーによって製作され、今回日本向けにバージョンアップされた新感覚のアート体験は、子どもだけでなく大人も楽しめる内容。さらに、誰でも参加できるドローイングコンテストも実施中。

また、オトニエル氏の世界が凝縮された作品集「ふしぎな現実」も原美術館ザ・ミュージアムショップで販売されている(全国ボンポワンのブティックでも1月25日(水)より販売開始)。この本は単なる作品集ではなく、子どもたちがぬり絵などアート制作を楽しむこともできる。さらに、世界中の子どもたちにアートを楽しんでほしいという想いから、オトニエル氏の公式サイトにアクセスし、本に掲載されているピクトグラムをウェブカメラにかざすと、ARの体験ができるようになっている。なお、撮りおろしの展示風景写真と学芸員のエッセイが掲載された展覧会カタログも、1月下旬より同館ショップで販売予定。

多くの関係者や原美術館のメンバー達が招待されたレセプションには、ピエール・エルメ・パリがこの日のために製作したスペシャルケーキが登場。ピンク色のハート型のマカロンや真っ赤なミニケーキで飾られたこのケーキは、ハラ ミュージアム アークの｢Kokoro｣(2009年)をイメージしたもので、招待客の目を釘付けにした。同フレーバーのプティケーキもふるまわれ、歓声が上がる一幕もあった。

【展覧会詳細】
ジャン＝ミシェル オトニエル：マイ ウェイ
会場: 原美術館
住所: 〒140-0001 東京都品川区北品川4-7-25
開催期間: 2012年1月7日(土)～2012年3月11日(日)
開館時間: 11:00am～5:00pm(水曜は8:00pmまで / 入館は閉館時刻の30分前まで)
休館日: 月曜日
入館料: 一般1,000円、大高生700円、小中生500円 / 原美術館メンバーは無料、学期中の土曜日は小中高生の入館無料 / 20名以上の団体は1人100円引

【ワークショップ概要】
子ども向けワークショップ「ふしぎな現実」
会場：原美術館ザ・ホール
主催：ボンポワンジャポン株式会社、原美術館
キュレーション：ラボワット株式会社
参加費：無料(別途、原美術館入館料が必要)
＊ 開催期間、開館時間、休館日、入館料は展覧会に同じ
ボンポワン公式サイトURL：http://www.bonpoint.com/

【問い合わせ先】
TEL: 03-3445-0651
原美術館公式HP: http://www.haramuseum.or.jp

写真上より) 「ふしぎな現実」ARコーナー Photo by Asaco Suzuki、
「ふしぎな現実」ぬり絵コーナー Photo by Asaco Suzuki、
レセプション時の特別な演出として、壁面に「Kokoro」のイメージが投影された。協力：株式会社ネガ(http://nega.co.jp/) photo by Hirotaka Yonekura、
ピエール・エルメ・パリのスペシャルケーキ Photo by Hirotaka Yonekura