展覧会「キース・ヘリング展 アートをストリートへ」が、2025年2月1日(土)から4月6日(日)まで、茨城県近代美術館にて開催される。東京・六本木の森アーツセンターギャラリーなどでも開催された巡回展だ。
明るくポップな作風で知られるキース・ヘリングは、1980年代のアメリカ美術を代表するアーティスト。「アートはみんなのために」という信念のもと、地下鉄駅構内やストリートといった“日常”にアートを拡散させることで、社会へ強いメッセージを発信した。アーティストとしての活動期間はわずか10年ほどだが、残された作品に込められたメッセージは、今も人々の心を動かし続けている。
「キース・ヘリング展 アートをストリートへ」では、キース・ヘリングの作品約150点を展示。日本初公開となる貴重なドローイング作品や、6mに及ぶ大型作品など、活動初期からのアート作品を目にすることができる。
展覧会は、キース・ヘリングの歴史を振り返る6章で構成。たとえば第1章は、公共空間に描いた「サブウェイ・ドローイング」にフォーカスした内容だ。キース・ヘリングが注目したのは、人種や階級、性別に関係なく沢山の人々が利用する地下鉄。駅構内の広告板に貼られた黒い紙に、人間や動物、宇宙船など自由奔放なモチーフがチョークで描かれている。
第3章では、横幅6mに及ぶ巨大アート《『スウィート・サタデー・ナイト』のための舞台セット》が登場。同作は、異なる文化が混じり合う1980年代ニューヨークで、クラブ・シーンから大きな影響を受け、ダンス・パフォーマンスの舞台背景として誕生した。ダンサーが踊るように描かれており、実際にこの作品の前でブレイクダンスが披露されたという。
このほかにも、社会に潜む暴力や不平等、HIV・エイズに対する偏見と支援不足に対して、人々へダイレクトにメッセージを伝えるために生まれたポスター作品も見ることができる。アートの力は人の心を動かし世界を平和にできると信じて描かれた、100点以上にも及ぶ作品群を、ぜひ体感してみて。
また、展覧会のオリジナルグッズが特設ショップにて販売される。本展のためにデザインされたアイテムや、作品があしらわれた特別なグッズなど、来場の思い出やお土産にぴったりの商品が揃う。
【詳細】
展覧会「キース・ヘリング展 アートをストリートへ」
会期:2025年2月1日(土)〜4月6日(日)
会場:茨城県近代美術館
住所:茨城県水戸市千波町東久保666-1
休館日:月曜日
※2025年2月24日(月)は開館、翌日休館
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
入館料:一般 1,360(1,240)円、満70歳以上 680(620)円、高校生 1,130(980)円、小中学生 550(420)円
※( )内は20名以上の団体料金
※障害者手帳・指定難病特定医療費受給者証等を持参の方および付き添いの方(1名)は無料
※春休み期間を除く土曜日は高校生以下無料
※2025年2月1日(土)は満70歳以上は無料
【問い合わせ先】
茨城県近代美術館
TEL:029-243-5111