特別展「珠玉の東京富士美術館コレクション 西洋絵画の400年」が、愛知の名古屋市美術館にて、2025年4月12日(土)から6月8日(日)まで開催される。静岡市美術館でも開催された巡回展だ。
絵画から彫刻、写真、陶芸、武具まで、約3万点のコレクションを擁する、東京・八王子の東京富士美術館。充実したコレクションのなかでも、西洋絵画は特に充実しており、ルネサンスから現代まで400年以上の歴史を一望することができる内容となっている。
特別展「珠玉の東京富士美術館コレクション 西洋絵画の400年」は、東京富士美術館のコレクションから83点の絵画を選りすぐり、西洋絵画の展開を紹介する展覧会。ティントレットやアントニー・ヴァン・ダイクなど、日本では目にする機会の少ない古典絵画の巨匠から、クロード・モネやピエール=オーギュスト・ルノワールといった印象派、ルネ・マグリットなどのシュルレアリスムまで、珠玉の作品が一堂に会する。
本展の第1部では、ルネサンスから19世紀前半ごろにかけての古典絵画を紹介。古典絵画では、歴史画、肖像画、風俗画、風景画、静物画というジャンルが存在し、そこに厳格なランク付けが設けられていた。会場では、これらのジャンルに着目しつつ、ジャック=ルイ・ダヴィッドの工房による《サン=ベルナール峠を越えるボナパルト》、ティントレットの《蒐集家の肖像》、クロード・ロランの《小川のある森の風景》などを展示する。
第2部で光をあてるのが、主に19世紀後半以降の近代絵画。近代的な市民社会や資本主義社会の成立による社会構造の変化は、絵画にも影響を与え、ジャンルの区別が崩れるなど、既存の価値観は大きく揺らぐことになった。本展では、何を、どのように描くかという点に目を向けつつ、近代絵画の展開を紹介。モネの《睡蓮》やルノワールの《赤い服の女》、マグリットの《再開》といった作品を目にすることができる。
特別展「珠玉の東京富士美術館コレクション 西洋絵画の400年」
会期:2025年4月12日(土)~6月8日(日)
会場:名古屋市美術館
住所:愛知県名古屋市中区栄2-17-25(芸術と科学の杜・白川公園内)
開館時間:9:30〜17:00(金曜日は20:00閉館)
※入場はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(5月5日(月・祝)は開館)、5月7日(水)
観覧料:一般 1.600円(1,400円)、高校・大学生 800円(600円)、中学生以下 無料
※( )内は、前売および20名以上の団体料金
【問い合わせ先】
名古屋市美術館
TEL:052-212-0001