ZUCCa(ズッカ)の2018年春夏コレクションを紹介する。
今季のテーマは「デジタル・バティック(DIGITAL BATIK)」。ろうけつ染めで作られるインドネシアやマレーシアのジャワ更紗、すなわちバティックの模様をデジタルなモチーフにアレンジし、革新的な雰囲気を創出する。モダンにアップデートされた異国のムードは、服のプリントやアクセサリーに落とし込まれている。
鮮烈な赤のニットを装飾するのは、プリーツロールで象られた文字。インドネシア語で“天国”を意味する言葉は、さらりとした質感のニットに載せられることで、ただの模様であるかのように、静かな主張を放つ。モノトーンのスタイリングに表情を与えるのは、クリアビーズを編み込んで作ったアクセサリーだ。幾何学的に並ぶブラックのレースの編み目とは対照的に、うねりや曲線を描きながら揺れるフリンジがエスニックな雰囲気を描き出す。
蛍光色のモザイクで形作られた更紗の模様は、アシンメトリーに寄せられたギャザーによってさらに複雑な柄を作り出す。透け感のあるキュプラ素材で表現された“デジタル・バティック”柄は、軽やかに揺れながら暖かい日差しを通していく。
さらに、ギャザーのテンションを調節することのできるコードや、Tシャツのような襟ぐりなど、スポーティーな要素を加え、バティックを現代的に再構築。吸水速乾に優れたハイテクな生地や、メッシュ素材など、スポーティーなディテールはコレクションの随所に顔をのぞかせている。
ロックテイストのプリントTシャツは、バリに伝わる聖獣バロンと魔女ランダをモチーフにしたもの。シンプルなスタイリングに組み合わせることで、オリエンタルなプリントがエッジの効いたアクセントとして機能する。