ベストセラー作家・冲方丁(うぶかたとう)原作の『十二人の死にたい子どもたち』が、堤幸彦監督で実写映画化され、2019年1月25日(金)より全国公開。
「天地明察」、「マルドゥック・スクランブル」などで知られるベストセラー作家・冲方丁原作による「十二人の死にたい子どもたち」。同作は、第156回直木賞にも候補作となり話題となった、集団安楽死をするために集結した12人の未成年らが繰り広げる現代サスペンスだ。ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」「SPEC」シリーズで、数々の若手俳優を発掘し続けてきた堤幸彦がメガホンを取り、新感覚の密室サスペンスを描き出す。
廃病院に、集団安楽死をするために集まった12人の未成年。その前に、想定外の13人目の死体が現れる。この12人の中に人殺しの犯人がいるという現実に、状況が一変。12人は全員が殺されるかもしれない立場に……。疑心暗鬼の中で騙し合いが横行し、次々に12人の死にたい理由が明らかになっていく。
12人の“死にたい子どもたち”を演じるキャストは、杉咲花、新田真剣佑、北村匠海、高杉真宙、黒島結菜をはじめとする、実力派若手俳優。吉川愛、萩原利久、渕野右登、 坂東龍汰、古川琴音、竹内愛紗など、将来の活躍が期待される俳優も出演する。
若手キャストが発表された後も、マスクとニット帽で顔を隠し、謎に包まれていた“秋川莉胡”こと「4番 リョウコ」役を演じるのは、『銀魂』シリーズ、『斉木楠雄のΨ難』などで活躍を見せる橋本環奈。自らを“大人たちに作られた虚像”であると信じ、葛藤を抱える人気女優という役柄を演じ、シリアスで鬼気迫る演技を見せる。
キャスト全員が感情をむき出しにしてぶつかり合う、迫力の演技バトルに注目したい。
新田真剣佑・北村匠海にインタビュー。2016年放送のドラマ「仰げば尊し」で初共演以来、映画『OVER DRIVE』、フジTV系ドラマ「僕たちがやりました」など、数々の作品で共演している“同世代仲良し俳優”である二人。
再共演となる映画『十二人の死にたい子どもたち』は“死にたい”という感情を持ち、集団安楽死を求め廃病院へと出向く未成年役に共に挑戦する。インタビューでは、二人の視点で見た本作の撮影エピソードや見所について話を聞いた。
Q.映画『十二人の死にたい子どもたち』はどんな映画に仕上がっていますか?
新田:“顔面アクション映画”だよね(笑)。これほどアップが多い作品は初めてでした。
北村:座っているシーンが多く、ずっと“顔の寄り寄り”。それでいてみんな個性が生まれているところが面白い部分だと思います。身体を動かして感情表現というよりは、眉毛を一つ動かすとか、そういうささいなお芝居を全員がしていました。大きなスクリーンだからこそ楽しめる芝居をできたなと感じています。
Q.お二人以外の共演者も同世代。お互いの演技などを見て、ぶっちゃけライバル心のようなものは生まれましたか。
新田:俺もみんなあるのかな~って思ってた。
北村:ライバル心ある?
新田:全くないんだよね。
北村:僕も本当に全くない。この世代は平和なような気がする。先輩俳優の小栗(旬)さんたちの世代はライバル心があったみたいで。前に小栗さん家に僕ら2人でご飯にいった時に教えてもらいました。僕らの世代はライバルというよりは、みんなでいいものを作ろうっていう気持ちが強い。賞賛もするけどいい意味で否定もする。意見を言い合える関係なんだと思います。
新田:映画『十二人の死にたい子どもたち』のように、年上の役者さんがいない、同世代の俳優だけしかいない現場って珍しい。この新しい空間に入れたことが刺激的で新鮮でした。
北村:僕もこの12人、ないし13人のうちの1人になれてよかったなって思います。
Q.仲間と関係を育む上で大切なことって何だと思いますか。
新田:心許せる仲間を作るには、腹を割って話すことが大切だと思います。すべてをさらけ出したからこそ共感して仲間になるってことはあると思いますし。
北村:本作には、死にたいという感情しか共通項のない12名が登場しますが、いままっけんが言ったように、互いに本音をさらけ出して話し合っていく中で、共通項が死にたいから別のものに変わっていく。そういう共有できるものを持つことは、仲間を作る上では大事なのかもしれないですね。