特別展「顔真卿 王羲之を超えた名筆」が、東京国立博物館 平成館にて2019年1月16日(水)から2月24日(日)まで開催される。
千福寺多宝塔碑 顔真卿筆 唐時代・天宝11年(752) 東京国立博物館蔵
「顔真卿 王羲之を超えた名筆」では、書の普遍的な美しさを法則化した唐時代の中国に焦点をあて、「顔法」と称される特異な筆法を作り出し、独自の美意識のもと書を残した官僚で書家の顔真卿(がんしんけい)を紹介する。書聖とされる王羲之(おうぎし)や、楷書の典型を完成させた、虞世南(ぐせいなん)、欧陽詢(おうようじゅん)、褚遂良(ちょすいりょう)ら初唐の三大家の書法を継承しながらも、伝統に束縛されず個性的な書風を開花させた顔真卿の人物像や、書の本質に迫る。
祭姪文稿(部分) 顔真卿筆 唐時代・乾元元年(758) 台北 國立故宮博物院蔵
見所は、日本初公開となる顔真卿の「祭姪文稿(さいてつぶんこう)」。長く続いた安史の乱で犠牲となった、顔真卿の従兄の末子・顔季明を供養した文章の草稿にあたる書だ。最初の部分は平静に書かれているが、感情が昂ぶるにつれ筆は縦横に走り、思いの揺れを示すかのように生々しく修正した跡がいくつも見られる。悲痛と義憤に満ちた、情感あふれる作品だ。
国宝 金剛般若経開題残巻(部分) 空海筆 平安時代・9世紀 京都国立博物館蔵
また、顔真卿の作品以外にも、空海筆の国宝「金剛般若経開題残巻(こんごうはんにゃきょうかいだいざんかん)」など、他の書家の作品や後世の書なども紹介し、書風の変遷を辿る。さらに、日本に与えた影響にも目を向け、唐時代の書の果たした役割を検証する。
展覧会特設ショップでは、モンベル(mont-bell)の携帯用書道セット「野筆セット」を数量限定で販売。筆、墨、硯が収納できるようになっており、書道セットをどこにでも携帯できるアウトドア仕様の1品だ。
【詳細】
特別展「顔真卿 王羲之を超えた名筆」
会期:2019年1月16日(水)~2月24日(日)
会場:東京国立博物館 平成館(上野公園)
住所:東京都台東区上野公園13-9
開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
※ただし、会期中の金曜・土曜は21:00まで開館
休館日:月曜日(ただし、2月11日(月・祝)は開館、翌12日(火)は休館)
観覧料金:一般 1,600円(1,400円/1,300円)、大学生 1,200円(1,000円/900円)、高校生 900円(700円/600円)、中学生以下無料
※( )内は前売り/20名以上の団体料金
※障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に障がい者手帳など提示が必要。
※前売券は、東京国立博物館正門チケット売場(窓口、開館日のみ、閉館の30分前まで)、展覧会公式サイト、各種プレイガイドで2019年1月15日(火)まで販売。
■製硯師・青栁貴史監修 携帯書道用具「野筆セット」 9,180円(税込) ※限定100個、展覧会特設ショップにて発売
※2019年4月より寶研堂・モンベル全国直営店にて販売(商品問い合わせ モンベル・カスタマー・サービス TEL:06-6536-5740)。
【問い合わせ先】
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)