「六本木アートナイト2019」が、2019年5月25日(土)から5月26日(日)まで、六本木ヒルズなどで開催される。
「六本木アートナイト」は、六本木エリアで横断的にインスタレーションやパフォーマンスなどを展開する、一夜限りのアートの祭典。2019年は「夜の旅、昼の夢」をテーマに、世界各地から集まった約50点のインスタレーションやパフォーマンス、映像、音楽などが披露される。
メインプログラム・アーティストには、10回目にして初の外国人アーティスト チェ・ジョンファを迎え、六本木ヒルズアリーナ、東京ミッドタウン、国立新美術館をつなぐインスタレーション作品を展示。チェ・ジョンファといえば、平昌2018パラリンピック冬季競技大会で開会式・閉会式のアートディレクターを務めた韓国を代表する現代アーティスト。六本木ヒルズアリーナには、果物や野菜のカラフルなバルーン彫刻《フルーツ・ツリー》が飾られる。
その他、東京ミッドタウンには、約1万個のくねくねバルーンが巨大な塊となって飛び出す《ライフ・ライフ》、国立新美術館、TRI-SEVEN ROPPONGIには、寄付してもらったプラスチック製のカゴ、皿、鍋などを土台に設置された棒に通して積み重ねた彫刻《みんなで集めよう》などを展示する。
六本木ヒルズ 毛利庭園 ヒルサイド側では、「FUROSHIKI TOKYO展」を開催。2018年秋に東京都がパリ市庁舎広場に大きな風呂敷包みを贈り、展示やインスタレーションなどを通して風呂敷の魅力を世界に発信したプロジェクト「FUROSHIKI PARIS」の報告展となっている。
「六本木アートナイト2019」では唐草模様の風呂敷パビリオンにて、パリで展示された北野武、草間彌生、コンスタンス・ギセ、ジャンポール・ゴルチエ、ニコラ・ビュフ、蜷川実花、細川護熙らによるオリジナル風呂敷を日本初公開する。
また「六本木アートナイト2019」の開催に先駆けたアートプログラム「プレプログラム」として、「レッド ボール プロジェクト(Red Ball Project)」も実施予定。アメリカ出身のアーティスト カート・パーシキーが立ち上げ、これまでに世界30都市で行われたプログラムが、日本初上陸となる。
この他にも、各会場で多数のプログラムを展開。注目の展示をピックアップして紹介する。
チーウェイ・チョアン《暗闇の中の虹》
六本木ヒルズ ノースタワー前に登場するチーウェイ・チョアンの《暗闇の中の虹》は、観客参加型の屋外インスタレーション。鑑賞者はガラスキューブの表面を覆う黒い塗料を削ることで、絵やメッセージを書き残すことが可能だ。夜になると作品内部のLEDが虹色の光を放ち、描かれたグラフィックが輝くように浮かび上がる仕組みになっている。
志茂浩和《囚われる人》
街中の自販機の間に紛れ込むように設置されるのは、志茂浩和による《囚われる人》。無機質な経済活動を象徴する自販機に閉じ込められ足掻き苦しむ人々の姿が、目の前に現れる突然ので要注意だ。