小坂と鹿野のように学生時代において自分にとってのキーパーソンはいましたか
間宮:小坂と鹿野ほどではないですが、高校生の時に1人いましたね。バンドメンバーの1人。彼の家に行って2人でずっと曲を作っていました。それが凄く楽しい時間で。僕は社交的なんですけど、彼はそうでなくて、それぞれのタイプは違ったのですが、お互い学校で浮いた存在だったのは共通していました。いい感じに波長が合ったんですよ。
桜井:絶対そこにいれないなあ(笑)
間宮:浮いた存在同士だったからいい感じだったんでしょうね(笑)
桜井さんはいましたか?
桜井:群れでいると、だいたいめちゃくちゃ面白い子が1人は居て、その子が必ず群れの中心になるんですね。みんな、その子が大好きで集まってきて。その子がふざけることによってワッってなる感じ。私は、そんな群れの中で一番ふざけていた子に憧れていました。
俳優・女優として活動していて、そういった周りの人との関係の大切さを感じる瞬間はありますか?
桜井:あります。演じた全てが良しとはされない世界で、100人いれば100人それぞれ違う受け取り方がある。良いね!という声だけすくい上げていれば楽。でも今身近にいるマネージャーさんはちゃんと教えてくれる。厳しいことも言ってくれる。
もちろんメンタル的にはグーって落ち込む時もあります。でも、そういう言葉こそ大切にした方が良いし、自分の可能性を一番信じてくれている気がして。本人も厳しいことなんて言いたくないだろうなと思うんですよ。敢えて言ってくれることにすごく私は感謝しています。やはりそういう瞬間には大事だなと思いますね。
間宮:関係を意識しなくても、そもそも一人では何もできない世界です。この瞬間に意識するというよりは、関係が無いと成り立たないと言いますか。俳優やらせてもらってありがとうございますというよりは、お互い持ちつ持たれつみたいな部分もあったりして。
今回の映画で関わらせて頂いた、小林監督をはじめ、カメラマンさん、プロデューサーさんとか「また次も何かやりましょう!」と思えるような人と出会えた時の喜びが大きいです。
演技以外の経験が演じることに活きているなと思うことはありますか
間宮:どちらも繋がっています。自分自身が歩んできた人生だからこそ…といえるような、自分の特性みたいなものがあって、その特性が思っている以上に発揮されて良い演技につながる時もあれば、本当は離れなきゃいけないはずなのに自分の特性に縛られたり。良い面もあれば悪い面もありますね。
あ、あと、一つ圧倒的にあるのは、昔から映画が凄く好きで、これまでたくさんの作品を観てきたというのは自分の中で大切な経験ですし、演技に影響を与えていると思います。
桜井:スポーツとかも繋がっている気がします。精神面でも身体能力の面でも鍛えられたから、バスケットボールをやっていて良かったなと思うことはあります。特に父がコーチだったことも大きかったかもしれません。
最後に、特に見て欲しいと思うシーンを教えてください。
間宮:最後の桜井日奈子の熱演。桜井さん演じる鹿野を見てください。あのシーンよくなかったらこの映画自体の出来を左右するっていうレベルで大事なシーンだった。
桜井:あのシーンは、なんでしょうね。それまであんまり直接的な表現はしてこなかったけど、なんかそういう、「本当はお互いこうだったんだよ!」ってね。撮影中ずっと助けて頂いていた間宮さんが相手役だったからこそ、自分も気持ちが入りました。ジーンとくるシーンだと思うので、是非見て頂きたいです。もちろん、全部見て頂きたいシーンばかりですけどね(笑)
映画『殺さない彼と死なない彼女』
公開日:2019年11月15日(金)
出演:間宮祥太朗、桜井日奈子、恒松祐里、堀田真由、箭内夢菜、ゆうたろう、金子大地、中尾暢樹、佐藤玲、佐津川愛美、森口瑤子
監督・脚本:小林啓一
原作:世紀末「殺さない彼と死なない彼女」(KADOKAWA 刊)
©2019映画「殺さない彼と死なない彼女」製作委員会