展覧会「生誕140年記念 背く画家 津田青楓とあゆむ明治・大正・昭和」が、東京・練馬区立美術館にて、2020年2月21日(金)から4月12日(日)まで開催される。
明治時代に生まれ、大正時代には美術家団体・二科会の創立メンバーとなるなど洋画家として活躍、そののち画風を変えてのびやかな日本画作品を生みだした画家・津田青楓。夏目漱石に絵を教えた画家でもある青楓は、漱石らの書物の装幀を手掛けるとともに、文筆家や江戸時代の僧侶・良寛の研究者としても多彩な才能を示した。
「生誕140年記念 背く画家 津田青楓とあゆむ明治・大正・昭和」は、津田青楓をまとまったかたちで紹介する初の回顧展。青楓と交友のあった夏目漱石と経済学者・河上肇、そして私淑した良寛の3人を軸に、青楓の作品など約250点を展示する。
会場では、優美に図案化された自然を収める『うづら衣』、二科会に参加したのちに描いた《薔薇鶏之図》や《婦人と金絲雀鳥》、青楓が装幀を手掛けた漱石の書籍『道草』、さらには文人画風の《秋天煌煌》 など、青楓が明治から昭和にかけて描いた多彩な作品を見ることができる。
また青楓は昭和初期、河上肇の影響を受け、社会思想を背景とした作品も発表した。本展では、小林多喜二の虐殺と同年に描かれた凄惨な油彩画《犠牲者》などを通して、青楓の生きた社会状況をうつしだす証言に触れられるだろう。
展覧会「生誕140年記念 背く画家 津田青楓とあゆむ明治・大正・昭和」
会期:2020年2月21日(金)〜4月12日(日) ※会期中展示替えあり
会場:練馬区立美術館
住所:東京都練馬区貫井1丁目36-16
休館日:月曜日(ただし2月24日(月・休)は開館)、2月25日(火)
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は17:30まで
観覧料:一般 1,000円、高校・大学生および65〜74歳 800円、中学生以下および75歳以上 無料
※ほか各種割引制度あり
※一般以外の人(無料・割引対象者)は、年齢等の確認できるものを持参
【問い合わせ先】
練馬区立美術館
TEL:03-3577-1821