映画『MOTHER マザー』が2020年7月3日(金)に公開。主演は長澤まさみ、監督は『日日是好日』の大森立嗣が務める。
映画『MOTHER マザー』は、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得た、センセーショナルな物語。主人公となるのは、ゆきずりの男たちと関係を持つことで、その場しのぎの生活をおくる自堕落で奔放な女・秋子。そんな彼女を頼らざるを得ない幼い息子が、成長した際に起こしてしまう“悲惨な事件”の真相を描く。
本作で主役の明子役を務める長澤まさみは、社会の闇へと堕ちていくダークな女性に挑戦。主演映画『コンフィデンスマンJP』シリーズなど、近年の明るい役どころが印象的な長澤だが、今回の出演については、彼女自らが選んだという。
「今回この脚本をいただいて、結婚しておらず、子供がいない自分は、母親目線ではなく息子の周平の目線で脚本を読んでいました。どこか他人事じゃないと思わせられるリアルさがあって、母親の存在の大きさについて、親が子を育てる責任について考えさせられ、この役を演じてみたいと思いました。」と、その経緯について心境を明かしている。
またそんな長澤演じる明子と内縁の夫になるホスト・遼役は、映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』で主演を務めた阿部サダヲが抜擢。長澤まさみとは本作で初共演となる。
長澤との現場に関しては、「長澤まさみさんは、シリアスからコメディまで何でも出来る女優さん ということは分かっていました。母親役の印象はあまりなかったのですが、凄くグッと来ましたよ、親子のシーン…僕はいないシーンです(笑)」とコメントを寄せている。
長澤まさみ演じる秋子の歪んだ愛情しか知らずに育った17歳の少年・周平には、『MOTHER マザー』が初オーディション、初スクリーンデビューとなる新人・奥平大兼(おくだいらだいけん)を抜擢。
また夏帆、皆川猿時、仲野太賀、木野花といった実力派キャストが脇を固める。
なお監督・脚本を務めた大森立嗣は、「“女”として破滅的なキャラクターである秋子が、一方では、子供をなめるように育ててきた“母”でもあるという一人の女性の大きな隙間をどのように描くかということに監督としてのやりがいを感じました。(中略)長澤さんの非常によい表情を収めることができたと思います。」と、自信のほどを覗かせている。
男たちとゆきずりの関係をもち、その場しのぎで生きてきた秋子。シングルマザーの彼女は、息子の周平に奇妙な執着を見せ、忠実であることを強いる。そんな母からの歪んだ愛の形しか知らず、翻弄されながらも応えようとする周平。彼の小さな世界には、こんな母親しか頼るものはなかった。やがて身内からも絶縁され、次第に社会から孤立していく中で、母と息子の間に生まれた“絆”。それは17 歳に成長した周平をひとつの殺害事件へ向かわせる……。
【詳細】
『MOTHER マザー』
公開時期:2020年7月3日(金)、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
出演:長澤まさみ、阿部サダヲ、奥平大兼、夏帆、皆川猿時、仲野太賀、木野花
監督:大森立嗣
脚本:大森立嗣、港岳彦
音楽:岩代太郎
配給:スターサンズ/KADOKAWA