東京・国立映画アーカイブにて、上映企画「中国映画の展開――サイレント期から第五世代まで」が開催。期間は2021年1月5日(火)から1月31日(日)まで。
現代では北米と肩を並べる世界有数規模の映画市場となり、次々と気鋭の映画監督を輩出する中国映画界。しかし、現在に至るまでの20世紀の道のりは平坦では無く、激動する中国社会の歩みの中で、作り手たちは人々の葛藤や困難を物語として昇華させてきた。
本企画では、そんな中国映画史における、サイレント期から第五世代までの代表作を特集。現存最古の中国映画『八百屋の恋』(1922)から、1930年代上海の名作群、新中国への希望を描いた1940年代後半から1950年代、産業発展期の1950年代後半から1960年代前半、そして国際的な評価を高めた1980年代の作品まで、多彩な全29作品を上映する。
注目となるのが、上海を中心に先進的な映画文化が開花した1930年代の名作『女神』『大いなる路』『十字路』『深夜の歌声』『田舎町の春』といった作品たち。中でも世界映画史上における傑作として名高い『田舎町の春』は必見のコンテンツだ。
清朝末期から共産党政権樹立までを市井の人物を主人公に描いた『私の一生』、実話をもとに革命への戦いを描いた『上饒収容所』や『紅色娘子軍』、文革期の傷跡を描いた『標識のない河の流れ』『青春祭』では、中国の社会的大変動時の情勢を色濃く反映。映画を通して、作品が制作された当時の歴史を感じることが出来る。
また、全29作品は喜劇やアクション、ホラーまで幅広いジャンルの映画で構成。社会的矛盾をユーモラスに描いた『三毛の放浪記』『未完成喜劇』『雑居アパート大騒動』をはじめ、アクション映画『双旗鎮刀客』、そしてディズニー映画『ムーラン』と同じ唐時代の伝説を描いた武俠映画『木蘭従軍』などをラインナップする。
なお、サイレント映画作品はピアノ伴奏付き上映も開催。こちらも是非チェックして欲しい。
【詳細】
中国映画の展開――サイレント期から第五世代まで
会期:2021年1月5日(火)~1月31日(日)
会場:国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU
住所:東京都中央区京橋3-7-6
※1月12日(火)~上映ホールでの収容率50%以下として上映。
※前売指定券のみの販売。会場でのチケット販売は無し。
※障碍者(付添者は原則1名まで)・国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズも、要前売指定席券。
※上映ラインナップおよびスケジュールの詳細は公式ホームページ参照。
<前売指定券>
発売日:2020年12月25日(金) 10:00~チケットぴあにて発売
料金:
・通常回
一般 520円、高校・大学生・65歳以上 310円、小・中学生 100円、障碍者(付添者1名) 無料、キャンパスメンバーズ 無料
・伴奏付上映回
一般 1,050円、高校・大学生・65歳以上 840円、小・中学生 600円、障碍者(付添者1名) 無料、キャンパスメンバーズ(教職員) 500円、キャンパスメンバーズ(学生) 400円
<サイレント映画ピアノ伴奏付上映>
・1月22日(金) 19:00~『女神』 伴奏 上屋安由美
・1月23日(土) 13:00~ 『八百屋の恋』『嵐の夜』伴奏 長谷川慶岳
【問い合わせ先】
国立映画アーカイブ
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)