企画展「画壇の三筆:熊谷守一・高村光太郎・中川一政の世界展」が、富山県水墨美術館にて、2021年10月8日(金)から11月28日(日)まで開催される。
企画展「画壇の三筆:熊谷守一・高村光太郎・中川一政の世界展」は、明治・大正・昭和へと連なる日本の近代美術の展開のなかで、ほぼ同時代を生きた3人の芸術家、熊谷守一、高村光太郎、そして中川一政を紹介する展覧会だ。
画家の熊谷守一は、東京美術学校洋画科で油彩画を学ぶも、世俗や束縛を嫌い、自宅の庭で眼前の自然や命を見つめて筆を執り続けた。単純化された形と平面的な画面構成からなる独特のその画風は、「モリカズ様式」と呼ばれている。
一方で高村光太郎は、木彫家・高村光雲の長男として生まれ、東京美術学校で彫刻と洋画を学んだのちに欧米に留学。ロダンに傾倒し、フランスの詩も学んだ。帰国後は彫刻ばかりでなく、評論や詩作も手がけた。
さらに、セザンヌやファン・ゴッホに触発されて独学で油絵を描くようになった中川一政は、岸田劉生に認められて二科会に出品。小杉放庵らとともに洋画団体の春陽会を設立し、自由な色彩と筆致による油彩画を描いた。
熊谷、高村、中川ら3人が手がけたのは、「西洋」化する日本の美術と「東洋」的な精神の交錯から生まれた、「模倣を嫌う」日本人の作品であるといえる。本展では、書作品をはじめ、日本画、水墨画、彫刻、陶芸などを展示し、3人の軌跡をたどる。
企画展「画壇の三筆:熊谷守一・高村光太郎・中川一政の世界展」
会期:2021年10月8日(金)~11月28日(日) 会期中に一部展示替えを実施
会場:富山県水墨美術館
住所:富山県富山市五福777
開館時間:9:30〜18:00(入室は17:30まで)
休館日:月曜日、11月4日(木)
観覧料:
・前売券=一般のみ 1,000円
・当日券=一般 1,200円(1,000円)、大学生 1,000円(700円)
※( )内は20人以上の団体料金
※前売券の詳細は美術館ホームページを参照
※企画展観覧券で常設展も観覧可
※小学校・中学校・高校等の児童・生徒およびこれらに準ずる方、各種障がい者手帳の所持者は観覧無料
※大学生料金の対象は、大学、大学院、短期大学、高等専門学校(4学年以上)、専修学校(専門課程)、専修学校(一般課程の19歳以上)、通信制大学、放送大学(チケット購入時に学生証を提示)
※会場の混雑状況に応じて入場を制限する場合あり
※内容などは変更となる場合あり(最新情報は美術館ウェブサイトなどにて確認)
【問い合わせ先】
富山県水墨美術館
TEL:076-431-3719