ギャルソンシノワ(garconshinois)の2010年春夏シーズンのコレクション。今シーズンのコンセプトは「クレモナ(cremona)」。クレモナはイタリア北部、ロンバルディア州にある街。ここは「ヴァイオリンの街」として有名で、17世紀の著名な弦楽器製作者アントニオ・ストラディバリ(Antonio Stradivari)が活動していたことから「ストラディバリ(ストラディバリウス)の聖地」と呼ばれている。
クラシックの音楽をインスピレーションとしてデザインに落とし込んだもので、「クレモナ」のテーマを表現するようにコレクション会場はヴァイオリンなどクラシック音楽が流れる中で発表された。その美しい旋律のクラッシック音楽に沿うようにコレクションは透明感があり、かつ上品な仕上がり。
カラーは黒、グレーなどモノトーンがほとんどで、メンズウェア、レディースウェアともに、シルエットは基本的には細身だが、体を締め付けることもなく、無理せず着こなせそうな印象。1つ1つのコレクションはギャルソンシノワらしくシンプルで、リアルクローズだが、ディテールに刺繍、オーガンジーを用いたフリル、シースルーなどを取り入れたり、レインブーツを合わせるなど要所には遊び心も見られた。