建築家 エマニュエル・ムホーが、コカ・コーラとコラボレーションしたインスタレーションを発表。先日行われた展覧会「Any Tokyo」内で展示された。
2013年に発売され好評を博した、コカ・コーラの新グラス「Heritage glass」。著名な工業デザイナーであるトーマス・メイヤーホッファーを迎えて制作されたこのグラスは、コーラの魅力を最大限に生かす設計の一方で、どこか懐かしい気持ちにさせるようなフォルムを持ち合わせており、コカ・コーラの原点を感じさせる逸品であった。
そんな中実現した今回のコラボレーション。制作にあたってエマニュエルが意識したのは、コカ・コーラのフレッシュなスパークリング感、はじけるバブルを表現すること。インスタレーションには、バブルを表すため、800個もの透明アクリル球が使用された。
34色のグラデーションカラーに染められたバブルの中には、細かな泡が閉じ込められており、その様子はまるで、シュワシュワと空中に浮かぶスパークリングのようだ。光の反射、色の重なりなど、様々な要素が混ざり合うことで見える幻想的な風景。見る角度によって多様に変化する姿。天に向かって広がるたくさんのバブルを見上げていると、あのコカ・コーラを飲んだ時の、味覚を超えた体感にも似た感覚が、視覚を通して染み渡ってくる。