映画『パラレル・マザーズ』が、2022年11月3日(木・祝)より公開される。主演はペネロペ・クルス。
『パラレル・マザーズ』は、偶然同じ日に母となった二人のシングルマザーが辿る数奇な運命と、家族の愛と絆の新たな形を描いたヒューマン・ドラマ。監督を務めるのは、ペドロ・アルモドバル。自らの人生を投影し、引退同然の映画監督が再び創作に生きる力を取り戻すまでの物語を描き世界から絶賛された前作『ペイン・アンド・グローリー』も記憶に新しいペドロ・アルモドバルが、ライフワークでもある“母の物語”を新たに紡ぎ出す。
『パラレル・マザーズ』では、二人の女性の運命と不思議な絆、困難な時代における生き方を描く他、ペドロ・アルモドバルにとって年々重要なテーマとなっていった「スペイン内戦」も物語の中に折り込まれている。深く、多様な世界観を作り上げている。
主人公のジャニスを演じるのは、アルモドバル監督のミューズ、ペネロペ・クルス。答えの出ない問いを抱え続けるジャニスの複雑な心情を、揺れる眼差しで体現した。
また、17歳のアナ役としてミレナ・スミット、アナの母親テレサ役としてアイタナ・サンチェス=ヒホンも出演する。また、アルモドバルファンにはおなじみのロッシ・デ・パルマも登場し、スクリーンに味わいを添える。
〈映画『パラレル・マザーズ』主な登場人物〉
■主人公ジャニス…ペネロペ・クルス
フォトグラファー。予想外の妊娠を経て、シングルマザーになることを決意。出産を控えて入院した病院でアナと出会う。
■アナ…ミレナ・スミット
想定外の妊娠に戸惑う17歳。出産を果たし、ジャニスと連絡先を交換するも、娘を乳児突然死で亡くしてしまう。
■テレサ…アイタナ・サンチェス=ヒホン
「母性本能がない」と自称するアナの母親。売れない女優だったが、舞台の主役をオーディションで勝ち取り、ジャニスの育児手伝いよりも長年の夢を優先する。
■アルトゥロ…イスラエル・エレハルデ
法人類学者。ジャニスと恋に落ちるも、ジャニスの妊娠発覚時に妻が癌で療養中だったことから、別れることに。
■エレナ…ロッシ・デ・パルマ
■ブリヒダ…フリエタ・セラーノ
『パラレル・マザーズ』におけるペネロペ・クルスの演技が世界的に高く評価され、ヴェネツィア国際映画祭では最優秀女優賞に輝くなど数々の海外映画賞で主演女優賞を獲得。第94回アカデミー賞では主演女優賞に加えて、作曲賞にもノミネートされた。
さらに、作品としても、ゴールデングローブ賞(非英語映画賞)や英国アカデミー賞など由緒ある映画賞で作品賞にノミネートされるなどの評価を得ている。
〈映画『パラレル・マザーズ』あらすじ〉
フォトグラファーのジャニス(ペネロペ・クルス)と17歳のアナ(ミレナ・スミット)は、出産を控えて入院した病院で出会う。共に予想外の妊娠で、シングルマザーになることを決意していた二人は、同じ日に女の子を出産し、再会を誓い合って退院する。だが、ジャニスはセシリアと名付けた娘と対面した元恋人から、「自分の子供とは思えない」と告げられる。そして、ジャニスが踏み切ったDNA テストによって、セシリアが実の子ではないことが判明する。アナの娘と取り違えられたのではないかと疑ったジャニスだったが、激しい葛藤の末、この秘密を封印し、アナとの連絡を絶つことを選ぶ。それから1年後、アナと偶然に再会したジャニスは、アナの娘が亡くなったことを知らされる。
【詳細】
映画『パラレル・マザーズ』
公開日:2022年11月3日(木・祝)
監督・脚本:ペドロ・アルモドバル
出演:ペネロペ・クルス、ミレナ・スミット、イスラエル・エレハルデ、アイタナ・サンチェス=ギヨン、ロッシ・デ・パルマ、フリエタ・セラーノ
原題:MADRES PARALELAS
字幕翻訳:松浦美奈
2021/スペイン・フランス/スペイン語/123分/カラー/5.1ch/ドルビーデジタル/アメリカンビスタ/R15+