横須賀美術館では、企画展「開館15周年 PRIDE OF YOKOSUKA スカジャン展」を、2022年11月19日(土)から12月25日(日)まで開催する。
企画展「開館15周年 PRIDE OF YOKOSUKA スカジャン展」は、横須賀を代表するばかりでなく、世界中でも人気を集めるファッションアイテム「スカジャン」を紹介する展覧会だ。
元々「スーベニアジャケット」と呼ばれていたスカジャンが誕生したのは、第二次世界大戦後のこと。和装に由来する鷲や虎、龍などの豪華な刺繍が施されたスーベニアジャケットは、アメリカ軍の日本滞在の土産(スーベニア)として、日本国内のアメリカ軍基地やその周辺で販売されていた。
その後スーベニアジャケットは、日本人のアメリカンカジュアルへの憧れやヴェンテージブームにより、日本に里帰りすることに。そうしたなか、戦後からこのジャケットを販売してきた横須賀の「ドブ板通り」のイメージと結びついて、「横須賀ジャンパー」、略して「スカジャン」と呼ばれるようになったのだ。今やスカジャンは、日本のみならず世界中でファッションアイテムとして定着している。
本展では、スーベニアジャケットをはじめとした衣料品をアメリカ軍施設へ納入していた「港商商会」を前身とし、半世紀以上にわたってスーベニアジャケットを作り続けているテーラー東洋(東洋エンタープライズ)が所蔵するヴィンテージ・スカジャン約140点を展示。
1940年代後期から60年代頃にかけて製作されたこれらのスカジャンの特徴のひとつが、日本独自の刺繍技術「横振り刺繍」を用いた豪華な刺繍だ。会場では、初公開となるスカジャン《YOKOSUKA Dragon》をはじめ、独特な立体感と鮮やかな色合いの刺繍を間近に目にすることができる。加えて、ごくわずかに生産された、ハンドプリントを施した珍しいスカジャンも出品される。
また、本展では、戦後から1950年代にかけての横須賀「ドブ板通り」の様子を、写真や資料などから紹介。さらに、ディオール(DIOR)、コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)、ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)、そしてクロムハーツ(CHROME HEARTS)などが手がけたスカジャンも展示する。
企画展「開館15周年 PRIDE OF YOKOSUKA スカジャン展」
会期:2022年11月19日(土)〜12月25日(日)
会場:横須賀美術館
住所:神奈川県横須賀市鴨居4-1
開館時間:10:00~18:00
休館日:12月5日(月)
観覧料:一般 1,300円(1,040円)、高校生・大学生・65歳以上 1,100円(880円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※高校生(市内在住または在学に限る)は無料
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所持者および付添者1名は無料
【問い合わせ先】
横須賀美術館
TEL:046-845-1211 (代表)