企画展「ホーム・スイート・ホーム」が、香川の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館にて、2024年10月12日(土)から2025年1月13日(月・祝)まで開催される。大阪の国立国際美術館でも開催された巡回展だ。
「ホーム」という言葉は、人々が住まう家、家に集う家族、そして故郷や祖国など、幅広い意味を持つ。企画展「ホーム・スイート・ホーム」では、「ホーム」とは何かということに着目しつつ、歴史、記憶、アイデンティティ、人々の居場所、役割などをキーワードに、国内外の現代美術家の作品を紹介する。
本展には、日本を拠点に国内外で活動する潘逸舟や竹村京、鎌田友介、イギリス在住のマリア・ファーラや石原海、スペインを拠点とするリディア・ウラメン、ドイツ在住のアンドロ・ウェクアという、7人の現代美術家が出品。絵画から彫刻、映像、インスタレーションまで、さまざまなジャンルの作品を展示する。
たとえば潘逸舟は、中国で生まれ、日本で育ったというアイデンティティを起点に、社会と個人の関係のなかで生まれる疑問や戸惑いを、自身の身体や身近な日用品を用いた映像、インスタレーション、写真、絵画など、さまざまなジャンルで表現。本展のために制作された《家でない場所で豆腐を作る》は、中国の伝統的な地方劇を、自らの身体を用いて再解釈した作品となっている。
また、写真やドローイングの上に刺繍を施した布を重ねたインスタレーションを発表してきた竹村京は、壊れた食器や日用品を用いた代表シリーズ「修復シリーズ」や新作インスタレーションを出品。個人的・政治的な記憶の断片をアッサンブラージュ的な資格効果によって、個人的・政治的な記憶の断片をステージ化し、夢想的な世界を構築する作品で知られるアンドロ・ウェクアは、かつて居住し、現在は戻れなくなった故郷スミフの家をモデルに彫刻化した代表作などを展示する。
なお、国立国際美術館で開催された展覧会の巡回展となる本展では、建築家・谷口吉生による建築を活かした展示を展開。天井高7mと9mという広々とした空間のもと、それぞれの作品が緩やかに呼応しあうような展示を試みる。
企画展「ホーム・スイート・ホーム」
会期:2024年10月12日(土)〜2025年1月13日(月・祝)
会場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 3F 展示室C、2F 展示室B、1F エントランス
住所:香川県丸亀市浜町80-1
開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(10月14日(月・祝)、11月4日(月・振)、1月13日(月・祝)は開館)、10月15日(火)、11月5日(火)、12月25日(水)〜31日(火)
観覧料:一般 950円(760円)、大学生 650円(520円)
※( )内は前売および20名以上の団体料金
※高校生以下・18歳未満、丸亀市在住の65歳以上、各種障害者手帳の所持者および介護者1名は無料
※同時開催常設展「猪熊弦一郎展(仮称)」の観覧料を含む
■出品作家
マリア・ファーラ、潘逸舟、石原海、鎌田友介、リディア・ウラメン、竹村京、アンドロ・ウェクア
※画像の無断転載を禁ずる。
【問い合わせ先】
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
TEL:0877-24-7755