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大島渚の展覧会が国立映画アーカイブで - 監督自身が遺した膨大な資料を展示、映像世界と舞台裏に迫る

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展覧会「没後10年 映画監督 大島渚」が、東京の国立映画アーカイブにて、2023年4月11日(火)から8月6日(日)まで開催される。

膨大な資料から大島渚の活動を紹介

『愛のコリーダ』 1976年 撮影スナップ
©大島渚プロダクション
『愛のコリーダ』 1976年 撮影スナップ
©大島渚プロダクション

大島渚(おおしま なぎさ)は、『日本の夜と霧』、『儀式』、『愛のコリーダ』、そして『戦場のメリークリスマス』などで知られる、映画監督の名匠だ。映画の自由を追求した大島は、作品ごとに主題やスタイルを変えつつ、時に社会の暗部をえぐり、時に映画の常識を破る映画を手がけた。

『日本の夜と霧』 1960年 セット平面図
『日本の夜と霧』 1960年 セット平面図

1932年に生まれた大島は、54年松竹に入社、60年には若者の社会への抵抗と挫折を鮮烈に描いた『青春残酷物語』で名声を獲得し、松竹撮影所の篠田正浩や吉田喜重とともに「松竹ヌーヴェル・ヴァーグ」と呼ばれた。同年、日米安全保障条約に反対する安保闘争を描いた『日本の夜と霧』を発表するも、松竹によって無断で上映を打ち切られたことをきっかけに、大島は松竹と訣別することになる。

『少年』 1969年 キャストとスタッフによる寄せ書き旗
『少年』 1969年 キャストとスタッフによる寄せ書き旗

61年、大島は自らプロダクション「創造社」を設立すると、物語や演出手法において自由な発想で作品を製作。66年の『白昼の通り魔』で復活を印象付けたのち、『絞死刑』や『少年』、『儀式』などの作品によって、日本の現代社会が孕む問題を鋭く問いかけた。73年に創造社を解散すると、性表現の限界に挑んだ海外との合作映画『愛のコリーダ』、デヴィッド・ボウイや坂本龍一、ビートたけしをはじめ、異色のキャスティングとともに日本軍俘虜収容所体験を描いた『戦場のメリークリスマス』を手がけるなど、国際的にも活躍している。

『愛の亡霊』 1978年 撮影スナップ
©︎大島渚プロダクション
『愛の亡霊』 1978年 撮影スナップ
©︎大島渚プロダクション

「没後10年 映画監督 大島渚」は、2013年にこの世を去った大島の活動に迫る展覧会。大島自らが体系的に遺した膨大な作品資料や個人資料を中心に、大島の映像世界と創作の舞台裏に光をあてる。また、武満徹や坂本龍一など、大島の作品を彩った作曲家の音楽も取り上げ、その作品世界を映像と音響の両面から紹介する。

『戦場のメリークリスマス』 1983年 セットイメージ図
『戦場のメリークリスマス』 1983年 セットイメージ図

さらに、本展では、大島作品の美術監督を務め続けた戸田重昌にも着目。大島が保管していた資料のなかには、これまで一切現存しないと伝えられてきた戸田にまつわる資料が含まれている。会場では、『白昼の通り魔』から『戦場のメリークリスマス』に至る資料を通して、映画美術家・戸田の独創性を探ってゆく。

大島渚の企画上映も開催

大島渚 『絞死刑』 1968年
大島渚 『絞死刑』 1968年

なお、国立映画アーカイブでは、2023年4月11日(火)から5月28日(日)まで、企画上映「没後10年 映画監督 大島渚」を開催。大島が手がけた計45作品・34プログラムの作品を上映する本企画では、『日本の夜と霧』や『絞死刑』、『戦場のメリークリスマス』などのほか、大島が手がけた唯一の連続テレビドラマ『アジアの曙』全13話も上映する。

展覧会概要

展覧会「没後10年 映画監督 大島渚」
会期:2023年4月11日(火)〜8月6日(日)
会場:国立映画アーカイブ 展示室(7階)
住所:東京都中央区京橋3-7-6
開館時間:11:00〜18:30
※4月28日(金)、5月26日(金)、6月30日(金)、7月28日(金)は20:00閉館
※入室はいずれも閉館30分前まで
休室日:月曜日、5月30日(火)〜6月1日(木)
観覧料:一般 250円(200円)、大学生 130円(60円)
※( )内は20名以上の団体料金
※65歳以上、高校生以下・18歳未満、障害者(付添者は原則1名まで)などは無料
※常設の「日本映画の歴史」の入場料を含む
※国立映画アーカイブが主催する上映会の観覧券(オンラインチケット「購入確認メール」、QR コードのプリントアウト)を提示することで、1回にかぎり団体料金を適用
※5月18日(木)「国際博物館の日」は観覧無料

■関連企画
企画上映「没後10年 映画監督 大島渚
会期:2023年4月11日(火)〜5月28日(日)
会場:国立映画アーカイブ 小ホール(地下1階)
料金:一般 520円、高校生・大学生・65歳以上 310円、小・中学生 100円

【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)

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大島渚の展覧会が国立映画アーカイブで - 監督自身が遺した膨大な資料を展示、映像世界と舞台裏に迫る|写真1 大島渚の展覧会が国立映画アーカイブで - 監督自身が遺した膨大な資料を展示、映像世界と舞台裏に迫る|写真2 大島渚の展覧会が国立映画アーカイブで - 監督自身が遺した膨大な資料を展示、映像世界と舞台裏に迫る|写真3 大島渚の展覧会が国立映画アーカイブで - 監督自身が遺した膨大な資料を展示、映像世界と舞台裏に迫る|写真4 大島渚の展覧会が国立映画アーカイブで - 監督自身が遺した膨大な資料を展示、映像世界と舞台裏に迫る|写真5 大島渚の展覧会が国立映画アーカイブで - 監督自身が遺した膨大な資料を展示、映像世界と舞台裏に迫る|写真6 大島渚の展覧会が国立映画アーカイブで - 監督自身が遺した膨大な資料を展示、映像世界と舞台裏に迫る|写真7 大島渚の展覧会が国立映画アーカイブで - 監督自身が遺した膨大な資料を展示、映像世界と舞台裏に迫る|写真8 大島渚の展覧会が国立映画アーカイブで - 監督自身が遺した膨大な資料を展示、映像世界と舞台裏に迫る|写真9 大島渚の展覧会が国立映画アーカイブで - 監督自身が遺した膨大な資料を展示、映像世界と舞台裏に迫る|写真10 大島渚の展覧会が国立映画アーカイブで - 監督自身が遺した膨大な資料を展示、映像世界と舞台裏に迫る|写真11 大島渚の展覧会が国立映画アーカイブで - 監督自身が遺した膨大な資料を展示、映像世界と舞台裏に迫る|写真12

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