特別展「THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」が、美術館「えき」KYOTOにて、2023年6月24日(土)から7月30日(日)まで開催される。広島、神奈川、高知でも開催された巡回展だ。
新版画とは、明治時代以降衰退の一途をたどっていた浮世絵木版画の再興を目指し、高い芸術性を志向して制作された、新たな浮世絵木版画だ。大正時代から昭和時代にかけて、これを牽引し世に広めていったのが、版元・渡邊版画店の渡邊庄三郎(わたなべ しょうざぶろう)である。
浮世絵の美しさに魅了された渡邊は、1909年(明治42年)、東京・京橋に渡邊版画店を開業。江戸時代以来の浮世絵木版画の伝統である絵師・彫師・摺師の分業体制を踏襲しつつも、伊東深水や川瀬巴水といった新進気鋭の画家を絵師として起用し、従来にはない複雑かつ華麗な彩色、「ざら摺り」といった手摺りならではの技法を駆使することで、新たな浮世絵木版画を生みだした。
展覧会「THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」は、残存数の少ない貴重な渡邊版の初摺作品を通して、新版画の生みの親・渡邊庄三郎の挑戦の軌跡をたどる展覧会。川瀬巴水の《東京十二題 こま形河岸》や小原祥邨の《柘榴に鸚鵡》など、さまざまなジャンルにわたる新版画作品を展示する。
また、新版画誕生のきっかけとなった外国人作家フリッツ・カペラリやチャールズ・W・バートレットの作品に加えて、橋口五葉による新版画草創期の作品も目にすることができる。
展覧会「THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」
会期:2023年6月24日(土)~7月30日(日) 会期中無休
会場:美術館「えき」KYOTO
住所:京都府京都市下京区東塩小路町 京都駅ビル内ジェイアール京都伊勢丹7階隣接
開館時間:10:00~19:30(入館締切:閉館30分前)
入館料:一般 1,000円(800円)、高・大学生 800円(600円)、小・中学生 600円(400円)
※( )内は前売料金。前売券販売期間は、5月20日(土)~6月23日(金)まで。「えき」KYOTOチケット窓口(休館日を除く)、京都駅ビルインフォメーション、チケットぴあ、ローソンチケットにて販売
※障がい者手帳提示の本人よ同伴者1名は、当日料金より各200円割引
※展示作品やイベント内容が変更、または中止になる場合あり
【問い合わせ先】
ジェイアール京都伊勢丹大代表
TEL:075-352-1111