展覧会「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」が、東京・六本木のサントリー美術館にて、2024年7月3日(水)から9月1日(日)まで開催される。大阪のあべのハルカス美術館でも開催される巡回展だ。
徳川将軍家に連なる御三家の筆頭格であった、尾張徳川家。この大名家に受け継がれてきた品々を所蔵するのが、名古屋の徳川美術館だ。その所蔵品には、国宝の《源氏物語絵巻》や《初音の調度》をはじめ、尾張徳川家ゆかりの刀剣、茶道具、香道具、能装束などが含まれている。展覧会「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」では、徳川美術館が誇る名品を通して、徳川家の歴史と格調高い大名文化を紹介する。
会場では、国宝の《源氏物語絵巻》と《初音の調度》を特別公開。《源氏物語絵巻》は、紫式部が表した『源氏物語』を絵画化した現存最古の作例であり、《初音の調度》は、三代将軍家光の長女・千代姫が持参した婚礼調度である。本展では、《源氏物語絵巻》のうち4場面を、会期中順次展示替えを行いつつ公開するとともに、《初音の調度》のなかから旅眉作箱と将棋盤・駒箱を紹介する。
大名は、武力でもって支配権を確立した武士であり、泰平の世においても、刀剣や鉄炮といった武器、甲冑などの武具類を取り揃えていた。徳川美術館には、家康や尾張徳川家の歴代当主にゆかりのある品々が伝えられている。会場では、国宝《太刀 銘 長光 名物 津田遠江長光》をはじめ、刀剣や刀装具などを目にすることができる。
大名は、政治を担い、文化を庇護する立場にあったため、作法や教養が求められた。とりわけ、茶の湯、能楽、香は、儀礼や外交といった公的な場で行われたため、必ず習得すべきものであった。本展では、重宝文化財《織部筒茶碗 銘 冬枯》、《紅地雷文・四ツ花菱文厚板》、《青磁香炉 銘 千鳥 大名物》など、貴重な茶道具、能装束や能面、香道具などを公開する。
大名自身やその家族が私的な生活の場で使用した道具や、教養を高め、趣味や遊びに用いた道具は、武具をはじめとする公的な「表道具」に対して、「奥道具」と呼ばれる。本展では、華やかな小袖、箏や琴、琵琶といった楽器類、囲碁や将棋をはじめとする遊戯具、書や絵画など、尾張徳川家の由緒ある奥道具を紹介する。
展覧会「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」
会期:2024年7月3日(水)〜9月1日(日) 会期中に展示替えあり
会場:サントリー美術館
住所:東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア 3F
開館時間:10:00~18:00
※金曜日、8月10日(土)・11日(日・祝)・31日(土)は20:00まで開館
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:火曜日
※8月27日(火)は18:00まで開館
入館料:一般 1,800円(1,600円)、高校・大学生 1,000円(800円)、中学生以下 無料
※( )内は前売料金(4月17日(水)から7月2日(火)まで、サントリー美術館受付(開館日のみ)、サントリー美術館公式オンラインチケット、ローソンチケット、セブンチケットにて販売予定)
※団体割引:20名以上の団体は各100円割引
※あとろ割:国立新美術館、森美術館の企画展チケット提示で100円割引
※割引の併用不可
■国宝《源氏物語絵巻》 展示期間
「柏木(三)」 7月3日(水)〜15日(月・祝)、「横笛」 7月17日(水)〜29日(月)、「橋姫」 7月31日(水)〜8月15日(木)、「宿木(二)」 8月16日(金)〜9月1日(日)
【問い合わせ先】
サントリー美術館
TEL:03-3479-8600