映画『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』が、2024年9月20日(金)より全国公開される。
1985年、自身の名を冠したブランドでロンドンコレクションデビューしたジョン・ガリアーノ。想像力豊かな彼のクリエーションは高く評価され、以後1995年にジバンシィ(Givenchy)、1996年にクリスチャン ディオール(Christian Dior)など、世界的ブランドのデザイナーに抜擢された。自由でアヴァンギャルドなその手法は、時にファッション界で賛否両論を生み、ジョン・ガリアーノは“ファッション界の革命児”とも称されている。
しかし、2011年、当時クリスチャン ディオールのデザイナーとして活躍していたジョン・ガリアーノは、とある事件を起こして逮捕。手掛けていたブランドを解雇されてしまう。時を経てファッション界に舞い戻ったガリアーノは、2024年現在、マルタン・マルジェラの意志を継ぎ、メゾン マルジェラ(Maison Margiela)のクリエイティブ・ディレクターを務めている。
映画『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』は、ジョン・ガリアーノ本人がカメラの前に座り、「洗いざらい話す」と語るドキュメンタリー作品だ。2011年の事件の際、ジョン・ガリアーノは、バーで酷く泥酔し、その場にいたカップルに対して反ユダヤ主義的暴言を吐いたことから逮捕。クリスチャン ディオールと自身のブランドであるジョン ガリアーノを解雇され、文字通り全てを失ってしまった。
映画では、ジョン・ガリアーノのデビューコレクションや、デザインを手掛けた各ブランドの貴重なアーカイブ映像と共に、ジョン・ガリアーノの華々しい軌跡を振り返りつつ、今も心の傷が癒えないという事件の被害者や、ガリアーノを診断した精神科医にもカメラを向ける。
一方で、トップモデルや俳優の豪華な面々が、ジョン・ガリアーノが手掛けたステージの裏側に言及。中でも、14歳という若さでデビューし、モデル界のトップに君臨し続けるケイト・モスは、絶頂期のガリアーノと華々しい思い出を重ねたひとりだ。
劇中でモスは、ガリアーノに歩き方を教わったという初めてのショーなどを振り返りながら、ガリアーノの特異な演出を称賛。「ジョンは友人だし、他のデザイナーとは違う。家族だと感じている」と語るなど、ふたりの強い絆が垣間見える。
そのほか、ナオミ・キャンベルやペネロペ・クルス、シャーリーズ・セロン、「VOGUE」誌の伝説的な編集長、アナ・ウィンターらをはじめとする著名人も出演。各々が持つジョン・ガリアーノという人物像を語り出す。
監督は、『ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実』でアカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞したケヴィン・マクドナルドが担当。ジョン・ガリアーノの人間性、そして「彼の暴言の背景には何があったのか?」について鋭く踏み込んでいく。
【作品詳細】
映画『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』
原題:High & Low -John Galliano
公開日:2024年9月20日(金)
監督:ケヴィン・マクドナルド
出演:ジョン・ガリアーノ、ケイト・モス、シドニー・トレダノ、ナオミ・キャンベル、ペネロペ・クルス、シャーリーズ・セロン、アナ・ウィンター、エドワード・エニンフル、ベルナール・アルノー
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