企画展「蓬莱図をよむ —描かれた理想郷—」が、岩手・盛岡のもりおか歴史文化館にて、2024年12月1日(日)から2025年2月17日(月)まで開催される。
古代中国において、東の海上にあると考えられた理想郷、蓬莱(ほうらい)。蓬莱には、不老不死の仙人が暮らしており、人がこの島に近付こうとすると船が風に戻され、たどり着くことができないとされた。蓬莱はまた、秦の始皇帝の命を受けた徐福(じょふく)が、不老不死の仙薬を求めて旅立った目的地として、あるいは『竹取物語』でかぐや姫が求婚者のひとりに求めた、「蓬莱の玉の枝」の原産地としても知られている。
日本には、蓬莱や徐福にまつわる伝説が各地に残されている。仙人や仙薬など、蓬莱にまつわるモチーフは伝説にすぎないものの、富士山や熊野などには、同地を蓬莱と結びつける伝説が伝わるなど、この理想郷が多くの人々を捉えた様子が窺える。こうしたなかで蓬莱は、吉祥の象徴として、絵画や工芸にたびたび取り上げられるようになった。
企画展「蓬莱図をよむ —描かれた理想郷—」は、伝説の理想郷・蓬莱の姿を、美術品や書物などを通して紹介する展覧会。江戸時代の絵師・狩野林泉の《蓬莱図屏風》を中心に、『山海経』といった中国・日本の歴史書、蓬莱をモチーフとした絵画や美術工芸品などを展示する。
企画展「蓬莱図をよむ —描かれた理想郷—」
会期:2024年12月1日(日)~2025年2月17日(月)
会場:もりおか歴史文化館 2階企画展示室
住所:岩手県盛岡市内丸1-50
開館時間:9:00~18:00(入場受付は17:30まで)
休館日:12月17日(火)・31日(火)、1月1日(水・祝)・21日(火)
閉室日:12月18日(水)・19日(木)
観覧料:一般 300円、高校生 200円、小・中学生 100円
※20名以上の団体は各2割引
※2階歴史常設展示室にも入場可
【問い合わせ先】
もりおか歴史文化館
TEL:019-681-2100