特別展「仏教美学 柳宗悦が見届けたもの」が、東京・駒場の日本民藝館にて、2025年1月12日(日)から3月20日(木・祝)まで開催される。
無銘の作り手による日用品に美を見出すことを説いた「民藝運動」。その先導者である思想家・柳宗悦(やなぎ むねよし)は、民藝の基盤を浄土思想に求め、1949年に発表された主著『美の法門』において、独自の仏教美学を到達することになった。
柳が着目したのが、浄土宗の根本経典のひとつ『大無量寿経』だ。人間が生みだす造形は、もともと「美醜なき美」という性質が約束されていることに気付いた柳は、無銘の作り手がなぜ美しいものを作りだせるのか、という長年の疑問を解決。以来、1961年にこの世を去るまで、柳は自ら蒐集した民藝の品々を通して、自身の仏教美学を説いている。
特別展「仏教美学 柳宗悦が見届けたもの」は、柳の仏教美学に光をあてる展覧会。フランス・リモージュの《キリスト像》や朝鮮時代の《大井戸茶碗 銘「山伏」》、鎌倉〜南北朝時代の《種子阿弥陀三尊図》といった品々を展示するほか、柳が1955年に行った「東洋思想講座 第五回」の映像を初上映する。
特別展「仏教美学 柳宗悦が見届けたもの」
会期:2025年1月12日(日)〜3月20日(木・祝)
会場:日本民藝館 本館 大展示室 ほか
住所:東京都目黒区駒場4-3-33
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日
入館料:一般 1,200円(1,000円)、高校・大学生 700円(600円)、小・中学生 200円(150円)
※( )は20名以上の団体料金(要事前連絡)
※障がい者および介護者1名は各600円(手帳を要提示)
【問い合わせ先】
日本民藝館
TEL:03-3467-4527