横尾忠則の作品
展覧会「美濃のラーメンどんぶり展」が、 2014年12月27日(土)から2015年1月26日(月)まで、松屋銀座にて開催される。
美濃(岐阜県東濃西部)は陶磁器の産地として、中世以来、日本最大の生産規模と優れた技術を保持してきた。その実態と魅力を広めるため、地元産業界、また行政などから有志が集まって結成した「美濃のやきもの研究会」が主体となり、今回の展覧会が企画された。
中国起源の「ラーメン」は、日本で麺料理として独自の発達を遂げ、現在では世界各地のさまざまな食習慣、宗教を持つ人々に受け容れられている。日本人にとっても元は外来の食だったはずだが、今や地方ごとにご当地ラーメンが考案され、老若男女を問わず、多くの人々がごく日常的に口にしている、「国民食」だ。
ところがその器であるラーメンどんぶりの90%が美濃で生産されていることは、ほとんど知られていない。美濃で作られる陶器の中には、織部焼や志野焼のように、主に茶陶として珍重され、近世初期に遡る作が文化財指定を受けるものも数多くある。いずれも非常に豊かな魅力を備えているが、残念ながら、誰もがよく知っている「日常の器」ではない。今回は多くの人が手にした経験があり、その形状や色柄を明確にイメージできる、「ラーメンどんぶり」をテーマに、デザイン展を開催することで、美濃のやきものへの親しみや関心を誘う。
本展では、企画主旨に賛同した25名が「ラーメンどんぶり」と「レンゲ」のグラフィックデザイン行った。2015年の年始を楽しく飾る展覧会。どんぶりのデザインによって、ラーメンの味わいや食べる時の心理まで変わり、日常の食器を選ぶ楽しさを感ることができるかもしれない。
【開催概要】
第710回デザインギャラリー1953企画展「美濃のラーメンどんぶり展」
会期:2014年12月27日(土)〜2015年1月26日(月)最終日午後5時閉場
会場:松屋銀座7階デザインギャラリー1953
TEL:03-3567-1211
住所:東京都中央区銀座3-6-1
主催:日本デザインコミッティー 、美濃のやきもの研究会 (事務局: 多治見商工会議所)
■出店者
秋山具義、浅葉克己、アラン・チャン、石上純也、片桐仁(ラーメンズ)、唐長・千田誠次、菊地敦己、北川一成、佐藤晃一、佐藤卓、佐野研二郎、ジョナサン・バーンブルック、祖父江慎、田名網敬一、束芋、天明屋尚、土井善晴、仲條正義、永井一史、永井一正、服部一成、松永真、皆川明、森田恭通、横尾忠則(以上25名/五十音順)