映画『ターミネーター』は、人生のどこかで出会って、みなさん知っていると思うんですよね。私ももちろん見ていて、大好きな映画だったので、オファーをもらったときはすごく興奮しました。特に、サラ・コナーにあこがれて育ってきたので、スリリングでもあったし、すごく幸せな気分でした。
自分は、幸運の持ち主だと思います。あんな有名な方とお仕事ができるなんて。小さい頃から、私の中で、彼はボディービルダーで、ハリウッドスターで、ものすごい人っていうイメージでした。共演してみて、優しくて知的で、あれだけ有名な方なのに謙虚な部分もある。本当に尊敬できる方だと感じました。
現場では、出演者たちといい関係を築いていたエミリア。特に、カイル・リース役のジェイ・コートニーには、アクションシーンのことでアドバイスをしてもらっていたようだ。
今まで、アクションやトレーニングには全く無縁で…。触れたこともなかった銃の扱い方の習得から、スタント、それにウエイトトレーニングもたくさん必要でした。でもそのおかげで、すごくエネルギーが湧いてきて、長期間の撮影も乗り越えることができました。最終的にアーノルドさんにも褒めてもらえて、達成感がありました。
彼女は、普通の女性だったところから人生が180度変わって、非常に大きい運命を背負います。9歳で悲劇に見舞われ、今まで脅威だったターミネーターに救われるんです。だから、彼女の中でたくさん葛藤があり、悲劇的な場面もあるんです。でも、時々笑いの要素もあったりして。それも、彼女らしさですね。彼女はもともと、至って普通の女性なので、人間的に強くなっていく、そういうところが魅力ですね。
彼女はこれまで、テレビドラマシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』やブロードウェイミュージカル『ティファニーで朝食を』などに携わってきた。しかし、長い歴史も持つシリーズ映画の本作を演じる前には、ものすごくプレッシャーを感じていたという。
自分をキャスティングしてくれた人を信じるしかないと思っています。何かを私に見出してくれたんだって。そして、一歩一歩、一日ずつその与えられた課題をこなしていくしかないですね。監督さん、他の俳優さんから情報をもらって、彼らのビジョンを信じて突き進む。あと は…「運命」に任せる!そして、その作品が気に入ってもらえるかどうかも「運命」に任せるしかないと思っています。
今まで、いろんな役をやってきましたけど、ほとんどが普通の人間では到底理解できない「運命」をもった役ばかりなんです。でも、役者はそういう理解できないようなことも、どうやって演じるかを考えなければいけない。それも「運命」なんです。それがプレッシャーのひとつでもあり、立ち向かうことはチャレンジだと思うんです。人間はみんな同じように感情をもっているし、自分なりに努力して、見つけ出すようにしています。
大きな「運命」に葛藤し挑み続けるエミリアは、劇中で芯の強いサラ・コナーを熱演した。そんな彼女に、女優として、そして女性としての強さについて尋ねた。
今まであまり考えたことがなかったんですけど、最近、私の中に芯の強さがあるんじゃないかと、思い始めているところです。私は常に「こういう役者になりたい。」っていう一生懸命な気持ちがあって。そして、芯の強い人間に憧れをもっている部分もあるんですよね。もしかすると、そういう部分が演じる中で出てきているのかもしれないです。
私の家族は全員、日本に憧れがあって、ずっと行きたいって思っていました。日本に来る前に「これをやりなさい!」っていうリストをもらったんです(笑)。昨日は京都に行ってお寺を見たり、お茶会に行ったり、着物も着させてもらいました。今度来たら、カラオケがしたいです。それから、日本のお料理!日本食が大好きです。特にお寿司、ウニが最高です(笑)!
終始、笑顔で語ってくれた彼女。最後は、満面の笑みで、日本が大好きだと話してくれた。ポジティブで努力家な彼女は、今までの役はもちろん、今回の大役も見事に演じきっている。サラ・コナーが人類の希望であるように、きっと彼女自身もこれから、映画界の希望となって活躍してくれるはず。彼女の活躍を見に、映画館に足を運んでみて。