空知英秋による人気コミック『銀魂(ぎんたま)』が実写化。映画『銀魂』が2017年7月14日(金)に全国公開される。
主人公・坂田銀時役に小栗旬、志村新八を菅田将暉、神楽を橋本環奈が演じる。また銀時のライバル・高杉晋助役はKinKi Kidsの堂本剛が務め、豪華キャストが人気漫画の実写化を盛り上げる。メガホンをとるのは、『HK 変態仮面』の福田雄一監督だ。
小栗旬、菅田将暉、橋本環奈のインタビューを中心に、キャストや予告動画なども交え、実写映画『銀魂』の見どころを紹介する。
WEB版予告編1
2003年より週刊少年ジャンプで連載をスタートした『銀魂』。連載当初は、読者によるアンケート下位だったが、みるみるうちに人気を伸ばし、単行本発行部数累計5,000万部を超えるほどの人気コミックに。2006年にはTVアニメが放送開始し、11年の間に第4期まで放送。その間『劇場版銀魂 新訳紅桜篇』(2010年)、『劇場版銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』(2013年)と、2度にわたって劇場版アニメも公開された。
誕生から13年経て、ついに実写映画化が実現。原作ファンの中でも人気の高い『紅桜編』が舞台となる。
「銀魂」の舞台は、架空の江戸末期。天人(あまんと)と呼ばれる異星人たちが、”黒船”のごとく江戸へ訪れ大改革。町には高層ビルが建てられ、空には宇宙船が飛び交い、将軍のおひさ元・かぶき町は、地球人と天人(あまんと)が共存する近未来シティへと変化していた。
物語は、侍魂を堅持するちょっと変わった男・坂田銀時を中心に進む。時代劇とSFがごちゃ混ぜのハチャメチャな世界に、時事ネタやパロディが絶妙なタイミングで盛り込まれ、坂田銀時とその仲間・志村新八、神楽などが、笑いあり感動ありのストーリを繰り広げていく。
1、登場キャラクターたちは「歴史上人物」から着想!?
原作者・空知英秋が歴史好きということもあり、登場キャラクターたちには、特に幕末の偉人を彷彿とさせる名前が付けられている。銀時とは腐れ縁?!の真戦組には、土方歳三を想起させる土方十四郎(柳楽優弥)の名前も。ただし、主人公の銀時だけは、アウトローなヒーローにしたいとの思いからゼロから作り上げている。
2、ボケ×ツッコミで笑いの宝庫
誰かがボケれば、すかさずツッコミ。時にはノンストップでボケ地獄。リズミカルに進む会話の中には、こういった笑いの要素がふんだんに散りばめられている。特に、『銀魂』のツッコミ担当新八(菅田将暉)は、”銀魂語”と呼ばれる独自のセリフの宝庫。
3、思わず心配になる、ギリギリなパロディ
危険すぎるパロディも『銀魂』の魅力。特に、連載中の少年ジャンプ作品「ドラゴンボール」「ワンピース」などの人気キャラクターは、パロディとしてバンバン投下される。
4、男も惚れるバトル漫画
ギャグ路線を突っ走る作品のように見えるが、『銀魂』の中には壮大なバトルストーリーも盛り込まれている。銀時と強敵が互角にやり合うシーンは、スピード感があり爽快。また、厳しい環境下仲間の救出に向かう、男たちの友情物語は、胸が熱くなり思わず”ホロリ”と涙を流すことも。
5、涙なしには見られない!?兄弟&友情エピソード
実写映画化される『紅桜編』には、刀匠の村田鉄矢(安田顕)、村田鉄子(早見あかり)が登場する。町内で鍛冶屋を営む兄妹のクライマックスシーンは見所。ハンカチなしでは見られない、愛に溢れたストーリーが展開される。
小栗旬が演じるのは、”銀ちゃん”の愛称で親しまれる主人公・坂田銀時。ボサボサの銀髪天然パーマ、だらりと着流した着物。テレビを見ながら鼻クソをほじる”ダメな大人”だが、大切な仲間の命が脅かされたときには、ヒーローへと一変する主人公。大の甘党で、劇中ではスイーツを頬張る姿も見せている。
菅田将暉が扮するのは、銀時が営む“万事屋”で働く志村新八。姉の妙(長澤まさみ)とともに父親の遺した剣術道場を切り盛りしている少年で、ひょんなことから銀時と出会い、万事屋で働くことになる。メガネキャラをいじられ続ける新八だが、『銀魂』では重要なツッコミ担当。
菅田は無類の原作ファン。漫画でおなじみの「銀さーん!!」と叫ぶシーンが盛り込まれた予告動画は、公開前から注目を集めている。
”銀ちゃん”、新八の好きなところを教えてください。
小栗:銀時って意外とすぐ負けるんです。強い敵が出てくるとすぐ気絶しちゃったりして、必ず勝てるわけではない。そのバランスがいいなって。それに「楽して勝ちたい」って言っちゃうところも好き。そうやって迷って、自分は正しいのかって考えながら日々戦っているヒーローの方が、唯一無二みたいなヒーローより共感が持てるし、憧れますよね。
菅田:新八には、嘘がないなって思います。負けるところは負ける、びびるときはびびる。それでいて楽しいことは全力で楽しむ。いつも必死な新八を楽しそうだなって見ていました。
印象に残っているシーンはありますか?
小栗:一番、重要だなと思っていたのは「にゃあにゃあやかましいんだよ、発情期ですか、この野郎」ってセリフ。実はこれ、原作もアニメ版でも銀時にとって一番最初のセリフなんです。なので、これがうまくいかないと『銀魂』が始まらないと思っていました。
菅田:僕は冒頭。中村勘九郎さん演じる真選組局長の近藤勲が、ハチミツを塗りたくって立っているシーンがあります。あれ、本当にハチミツを塗っているんですよ。もちろん、多少のキラキラ加工はしていますけど。時間とともにはちみつが垂れるし、飛んだ時にははちみつが飛び散る。これは、実写じゃないとわからない面白さだと思います。
出来上がった作品を観ていかがでしたか?
小栗:最高の”B級映画”が出来た気がします。
菅田:いやいや、A級ですよ。(笑)
小栗:(笑)。福田監督が、頑張ってきたことが詰まってきた作品だと思います。なかなかここまで本気で”バカをやる”作品、そしてそこにお金をかける作品は、日本になかったはず。
『銀魂』という原作にパワーがあるからこそ出来たっていうのはもちろん、集まった皆がプレッシャーを抱えながら、一生懸命やったから実現できたと思います。福田監督は、原作の世界観を壊さないように原作ものに携わる方なので、原作ファンにも喜んでもらえると思っています。