「カラヴァッジョ展」が、名古屋・大阪で開催。2019年10月26日(土)から12月15日(日)まで名古屋市美術館で、12月26日(木)から2020年2月16日(日)まであべのハルカス美術館で巡回展を行う。
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョは、17世紀バロック絵画の創始者として、同時代そして後世のヨーロッパの画家たちに大きな影響を与えた、西洋美術史における最重要画家の1人だ。38歳で生涯を終えたカラヴァッジョの現存作品はわずか60点強と言われ、さらにその多くは祭壇画など移動不可能ということもあり、イタリア国外への貸出は非常に厳しいともされている。
「カラヴァッジョ展」は、そんな貴重なカラヴァッジョ作品約10点と、カラヴァッジョに影響を受けた画家"カラヴァッジェスキ"らの作品約30点を合わせた、計約40点を紹介する展覧会。カラヴァッジョの代表的な技法である明暗法による絵画を通じ、その神話化された人間性にも迫る。
カラヴァッジョ作品が日本に集結するのは、2016年に国立西洋美術館で開催された「日伊国交樹立150周年記念 カラヴァッジョ展」以来。その時には出品されなかった日本初公開作品が、今回の「カラヴァッジョ展」最大の見どころだ。
自身をギリシャ神話の酒の神に見立てた《病めるバッカス》が札幌会場限定で展示されたほか、自身をモチーフに斬られた首を描いた《ゴリアテの首を持つダヴィデ》が名古屋会場限定で日本初公開となる。尚、当初大阪会場限定で公開予定だった《ホロフェルネスの首を斬るユディト》は不出品となった。
「カラヴァッジョ展」では、彼の激動の生涯にも注目。後世に大きな影響を与えるほどの才能を発揮したカラヴァッジョだが、激しい気性により周囲との争いや暴力沙汰が絶えず、ついには殺人を犯してしまう。3会場共通で展示される《マグダラのマリア》は、罪を逃れて流浪する晩年に生み出された傑作の1つ。彼の作品を通じ、天才カラヴァッジョの内に秘められた光と闇を探る。
カラヴァッジョに影響を受けた画家"カラヴァッジェスキ"らや、同時代の個性派作家の秀作なども見逃せない。これらの作品とカラヴァッジョの作品とを比較することで、緻密な自然観察に基づく写実、強烈な明暗表現、宗教や神話をモチーフとしたドラマティックな場面の創出など、彼が生み出した斬新な画風の核心に迫る。
【詳細】
「カラヴァッジョ展」
■名古屋展
期間:2019年10月26日(土)~12月15日(日)
場所:名古屋市美術館
住所:愛知県名古屋市中区栄2-17-25 芸術と科学の杜・白川公園内
開館時間:9:30~17:00 ※金曜日は20:00まで。いずれも入場は閉館の30分前まで。
休館日:毎週月曜日(11月4日(月・休)は開館)、11月5日(火)
観覧料:一般 1,600(1,400)円、高校・大学生 1,000(800)円
※( )内は前売/20人以上の団体料金。 ※中学生以下無料。
※通常前売券は7月1日(月)から発売。
■大阪展
期間:2019年12月26日(木)~2020年2月16日(日)
場所:あべのハルカス美術館
住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階
開館時間:火~金/10:00~20:00、月土日祝/10:00~18:00 ※入館は各閉館30分前まで
休館日:12月31日(火)、1月1日(水)、14日(火)
観覧料:大人 1,600(1,400)円、高校・大学生 1,200(1,000)円、中・小学生 600(400)円
※( )内は前売/15人以上の団体料金。 ※小学生未満無料。
※前売券は11月11日(月)~12月25日(水)まで販売。
※障がい者手帳持参者は、美術館チケットカウンターで購入した本人と付き添い1名まで当日料金の半額。
問い合わせ先:06-4399-9050(あべのハルカス美術館)