「原田治 展 『かわいい』の発見」が、東京・世田谷文学館にて2019年9月23日(月・祝)まで開催される。
原田治は、シンプルな線描と爽やかな色彩を駆使したイラストレーションを得意とし、その後の日本の“かわいい”文化に影響を与えたイラストレーター。1950年代、60年代のアメリカンコミックやTVアニメ、ポップアートなどから影響を受けている。1970年代後半から90年代にかけて、原田による「オサムグッズ(OSAMU GOODS)」が女子中高生を中心に爆発的な人気を博した。また、ミスタードーナツの景品にも、原田のキャラクターが使用されていた。
没後初の全国巡回展となる「原田治 展 『かわいい』の発見」では、原田がイラストレーターとして活動するきっかけとなった、1970年代「an・an」の仕事をはじめ、カルビー「ポテトチップス」のマスコットキャラクター、浅田彰『逃走論』の書籍の装幀など、広告・出版・各種グッズといった多分野にわたる作品を紹介する。
また、幼少期から20代前半までの初期資料や、エッセイ集『ぼくの美術帖』関連資料なども交え、原田の活動の全貌に迫る。小学校時代のスケッチブックや、デビュー前にニューヨークに滞在していた時の作品など、初公開資料にも注目だ。
代表作の「オサムグッズ」は、1976年に誕生。1974年に誕生したサンリオの「ハローキティ」と共に、80年代に大流行したキャラクター雑貨やファンシーグッズの先駆的な存在となった。「オサムグッズ」のデザインからは、「かわいい」には、時代性や趣味性を超える普遍性が必要だという原田の考えが見て取れる。
また、会場では、新装復刊された原田の著書『ぼくの美術帖』や、「オサムグッズ」を販売。「オサムグッズ」は、先行販売される新作グッズから昔懐かしい復刻グッズまで、多彩なラインナップを揃える。
【詳細】
原田治 展 「かわいい」の発見
会期:2019年7月13日(土)~9月23日(月・祝)
会場:世田谷文学館
住所:東京都世田谷区南烏山1-10-10
TEL:03-5374-9111
FAX:03-5374-9120
開館時間:10:00~18:00(展覧会入場、ミュージアムショップの営業は17:30まで)
休館日:毎週月曜日(ただし月曜が祝日の場合は開館し、翌平日休館)
観覧料:一般800(640)円、65歳以上・高校・大学生600(480)円、障害者手帳持参者 400(320)円、中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
※9月16日(月・祝)は60歳以上無料