アルマ・アレン ©Alma Allen

渋谷ヒカリエ8階の8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryでは、2012年11月14日(水)から11月26日(月)まで、アルマ・アレン、アニ・カステン、アダム・シルヴァーマンによる「ファンクション・ディスファンクション」展を開催する。

機能的な作品と彫刻の中間の要素を大切にしていること、自然に関わる作品を制作していることを共通項として持つアメリカの3人のアーティストによるこの展示。

カリフォルニアの砂漠の中で制作するアレンの作品は、木、石、鉱石などを素材とし、大地の匂い、暖かさ、生き物のようなエネルギーを持っている。イギリス、ネパールなどに滞在した経験を活かしたカステンの作品は、モダンでミニマリステックな感性と自然や土着の感覚を併せもっているのが特徴。「X-Large」「X-Girl」の創設メンバーで知られるシルヴァーマンの作品は、溶岩のようなテクスチュア、有機的フォルム、コバルトブルーなどの色が、抽象化された自然を感じさせる。それぞれの作品がもつ豊かな世界観が出会ったグループ展だ。

3人のアーティストからのコメントを含めた展覧会映像は、以下のURLで閲覧可能。
http://www.hikarie8.com/artgallery/2012/10/functiondysfunction.shtml

【アーティストプロフィール】
■Alma Allen(アルマ・アレン)
1970年、ユタ州生まれ。カリフォルニアのヴェニスで作品を取り扱うショップ「Pearce」をパートナーのナンシー・ピアースと主宰した後、現在は同州のジョシュア・ツリーを拠点に活動している。国立公園で知られる ジョシュア・ツリーの砂漠のなかで制作するアレンにとって、自然は制作の中心となるものだ。集めた木、石、鉱石などを 素材として、まるで自然の姿であるかのような、有機的なフォルムをもつ作品を制作している。素材の声を聞き、感覚や本 能を大事にしながらつくるという彼の木のテーブル、スツール、ボウル、石の彫刻などの数々の作品はどれも違った個性や大地の匂い、暖かさ、生き物のようなエネルギーがあり、多くのコレクターに愛されている。ニューヨークやカリフォルニアなどで展覧会を開催、日本では昨年アダム・シルヴァーマンとの二人展を東京のPlaymountainと大阪の dieciで開催。作品は「Architectural Digest」や「Wallpaper」など、多くの雑誌等に取り上げられている。
HOME TO SCULPTOR ALMA ALLEN
http://www.allenpearce.com/

■Ani Kasten(アニ・カステン)
ミシガン大学卒業後、イギリスのシュロップシャーで陶芸家ルパート・スピラに師事。ミニマリステッィクなフォルム、シンプルな美に影響を受け、バーナード・リーチらにつながる系譜を受け継ぐ。その後ネパールのカトマンズへ渡り5年間滞在し、伝統的な技術や素材に触れよりプリミティブな作品を制作したほか、助成金を得てカトマンズ郊外の村Thimiに陶芸の工房を設立した。帰国後はオークランドやメリーランドのマウントレーニアのアーティスト・イン・レジデンス「Red Dirt Studio」で制作し、現在は同州のブレントウッドで工房を構える。カステンは様々な伝統技術や素材に出会い、文化を吸収しながら独自のスタイルを築いてきた。グループで制作されることが多く、雨風にさらされたような風合いをもつ彼女の作品は、生と死のサイクルを示唆するとともに、自然(植物や岩など)と人工(建築など)、またモダンでミニマリステックな感性と自然や土着の感 覚を併せもつ。
Ani Kasten ceramics
http://www.anikasten.com/

アダム・シルヴァーマン ©Adam Silverman

■Adam Silverman(アダム・シルヴァーマン)
1963年、ニューヨーク生まれ。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインで美術と建築を学び、以後ロサンゼルスを拠点に活動している。ファッションブランド「X-Large」「X- Girl」の創設メンバーとしても知られる。2003年に陶芸の工房Atwater Potteryを立ち上げ、2008年よりロサンゼルスのHeath Ceramicsのスタジオ・ディレクターとして活動。溶岩のような独特のテクスチュア、有機的で感覚的なフォルム、コバルトブルーなどの印象的な色は、それらが地中や海、あるいは別の惑星のものであるような抽象化された自然を感じさせる。アメリカ各地や日本などで展覧会を多数開催、大型のインスタレーションなども手がける。現在ルイス・カーン建築にレンゾ・ピアノの新館が建設中、近隣に安藤忠雄建築がある、テキサスのKimbell Art Museumの建設現場から採取した土などの素材を使って作品を制作するという、「Reverse Archaeology」プロジェクトを進行中。常に新しい表現の可能性を追究している。
ATWATER POTTERY
http://www.atwaterpottery.com/

【展示会詳細】
「ファンクション・ディスファンクション」展
会期：2012年11月14日(水)～11月26日(月)
場所：8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
住所：東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ 8階
時間：11:00～20:00
料金：入場無料

【問い合わせ先】
8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
TEL：03-6434-1493
URL：http://hikarie8.com/artgallery/