展覧会「フィリップ・パレーノ展 オブジェが語りはじめると」が、2019年11月2日(土)から2020年3月22日(日)まで、東京・渋谷のワタリウム美術館にて開催される。
フランス・パリを拠点に活動する現代アーティスト、フィリップ・パレーノ。彼が用いる手法は映像、彫刻、ドローイング、テクストをはじめ多岐にわたるものの、何より独特なのは“展覧会”そのものの捉え方だ。パレーノにとって展覧会とは、鑑賞者の知覚と絡み合って、絶えず出来事が生まれては変化する空間である。それはひとつの“メディア”なのだ。
パレーノを取り上げる日本初の個展「フィリップ・パレーノ展 オブジェが語りはじめると」は、その時その時で変化する“展覧会”を体験できる場となる。たとえばパレーノの代表作《マーキー》は、白熱灯が点滅するさまはどこかネオン広告のよう。しかし文字は一切書かれておらず、その意味は展覧会の文脈と観る人の想像力により満たされる。
そのほか会場では、“漫画の吹き出し”型の風船を天井に貼り付けた《吹き出し(白)》や、かつてワタリウム美術館で開催された展覧会「水の波紋」展で制作した「氷でできた雪だるま」の再現作品などを展示する。一見虚ろで物言わぬオブジェたち。しかし観る人ともつれ合うことで、オブジェは語りだすのかもしれない。そうした“現在進行形の展覧会”を紡いでゆく体験を味わってみては。
展覧会「フィリップ・パレーノ展 オブジェが語りはじめると」
会期:2019年11月2日(土)〜2020年3月22日(日)
開館時間:11:00〜19:00(毎週水曜日は21:00まで)
休館日:月曜日、2019年12月31日(火)〜2020年1月3日(日)
※11月4日(月)、12月30日(月)、1月13日(月)、2月24日(月)は開館
会場:ワタリウム美術館
住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6
TEL:03-3402-3001
入館料:大人 1,000円、学生(25歳以下) 800円、小・中学生 500円、70歳以上 700円