東京都の都市再生プロジェクトにおける「内幸町一丁目街区」のまちづくり計画がスタート。「帝国ホテル 東京」が建て替えとなるほか、新たな商業ゾーンやオフィスが建設される。全体の完成は2037年度以降を予定。
「内幸町一丁目街区」は、有楽町一丁目街区とともに、大手町・丸の内・有楽町・霞が関・銀座・新橋・虎ノ門など、首都東京における重要拠点の結節点であり、 日本有数の都市公園である日比谷公園に隣接するエリア。
“日比谷公園と街をつなぐ”という「TOKYO CROSS PARK構想」のもと、三井不動産、帝国ホテル、NTT都市開発など計10社がタッグを組み、再開発を進める。駅・まち・公園を一体化した誰もが訪れやすい場所、最先端技術などを活用した国際ビジネス交流拠点、そして高度防災・環境都市となることを目指していく。なお、街づくり規模としては都内最大級、延床約110万㎡を誇る。
計画地内は、北地区・中地区・南地区で構成。それぞれの地区には超高層タワーが新たに建設され、よりスケールの大きい都市景観に生まれ変わる。北地区には、完全建て替えとなる「帝国ホテル 東京」新本館も整備される。
北街区のノースタワーは、地下4階、地上46階で高さ約230m。商業施設、サービスアパートメント、オフィス、賃貸住宅等を備える。
2036年度に完成予定の「帝国ホテル 東京」新本館はホテル・宴会場などとして利用される予定。設計は、『エストニア国立博物館』『新国立競技場・古墳スタジアム(案)』『弘前れんが倉庫美術館』『アル・サーニ・コレクション財団美術館(2021年秋完成予定)』などで知られるフランス在住の建築家 田根剛が手掛ける。
一方、2030年度に完成予定のタワー館には、オフィス、商業、サービスアパートメントなどが入居する予定。タワー館は帝国ホテルと三井不動産との共同開発で進められる。
中地区のセントラルタワーには、オフィスや商業ゾーン、NTT グループと帝国ホテルによるスモールラグジュアリーホテル、ホール、産業支援施設、宴会場を備える。地下6階、地上46階で、高さはノースタワーと同じく約230mとなる予定だ。
南地区に位置する地下5階、地上43階のサウスタワーは、オフィス、商業ゾーン、“well-being”をテーマにしたホテル、ウェルネス促進施設などを展開。街に集う人々の文化交流拠点を生み出し、サービスや「おもてなし」をより一層充実させる。
憩いの場である日比谷公園を街と繋ぐ「2つのデッキ状の道路上空公園」や、歩行者ネットワークを新たに整備。2ヘクタールもの広さを誇る、都心最大級の大規模広場を人工地盤上に作り、地上31メートルの高さに基壇部上広場を新設するなど、パブリックスペースを拡充し、エリア内のアクセスをより便利にしつつ駅と街、公園が一体化した空間を形成。これまでより開かれた賑わいあふれる空間を創出する。
また、次世代都市オペレーティングシステムの実証と実装フィールドを構築し、それを活用した新たなビジネス・サービス創造支援機能を強化。さらに脱炭素社会の実現に向けた新たなエネルギーシステムの導入や、地域防災力の強化も見込んでいる。
「内幸町一丁目街区」まちづくり計画
全体完成予定:2037年度以降
住所:東京都千代田区内幸町1-1
・北地区(約2.4ha)
新本館(ホテル、宴会場など):2036年度完成予定
タワー館(オフィス、商業、サービスアパートメントなど):2030年度完成予定
・中地区(約2.2ha):2029年度完成予定
用途:オフィス、商業、ホテル、ホール、産業支援施設など
・南地区(約1.9ha):2028年度完成予定
用途:オフィス、商業、ホテル、ウェルネス促進施設など
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