企画展「平木コレクションによる 前川千帆展」が、千葉市美術館にて、2021年7月13日(火)から9月20日(月・祝)まで開催される。
前川千帆(まえかわ せんぱん)は、近代日本を代表する創作版画家であり、恩地孝四郎・平塚運一とともに「御三家」と称された。京都に生まれ、浅井忠と鹿子木孟郎に師事した前川は、漫画家として活躍する一方で木版画を手がけ、創作版画の普及に努めたのであった。
企画展「平木コレクションによる 前川千帆展」は、44年ぶりとなる前川千帆の大回顧展。主要な版画作品に加えて、 最初期の新聞・雑誌投稿時代の作品、漫画原画や版本の草稿、版木といった多彩な資料など約350点から、その版業を総覧する。
前川千帆は、庶民のつましくも平和な日常を温かく見つめ、人や街、温泉地を版画に表した。その作品には、彫りの清澄さや澄んだ色彩、躍動感あるユーモラスな造形があり、版画の素朴な魅力を湛えている。
本展では、《屋上風景》や《少女》、《湖の見える室》、《朝の浴場》など、千帆独自の版画作品を目にすることができる。
版画家の前に、漫画家として岡本一平らと同時代に活躍していた千帆。とりわけ、「読売サンデー漫画」の連載漫画《あわてものの熊さん》は人気を博し、映画のみならず芝居や紙芝居にもなった。また、日本アニメーション映画の先駆けとされる『なまくら刀』では、作画に関わっていたことが近年明らかになっている。本展では、当時のアニメーション映画で唯一フィルムが現存している『なまくら刀』を上映するほか、 千帆の連載漫画の掲載紙も展示する。
企画展「平木コレクションによる 前川千帆展」
会期:2021年7月13日(火)〜9月20日(月・祝) 会期中に展示替えを実施
[前期 7月13日(火)〜8月15日(日) / 後期 8月17日(火)〜9月20日(月・祝)]
会場:千葉市美術館
住所:千葉県千葉市中央区中央3-10-8
開館時間:10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
※入場受付は閉館30分前まで
休室日:8月2日(月)・16日(月)、9月6日(月)
観覧料:一般 1,200円(960円)、大学生 700円(560円)、 小学生・中学生・高校生 無料
※本展チケットで同時開催の企画展「江戸絵画と笑おう」、5階常設展示室「千葉市美術館コレクション選」も観覧可
※障害者手帳の所持者とその介護者1名は無料
※( )内は前売および市内在住65歳以上の料金
※前売券は、千葉市美術館ミュージアムショップ、ローソンチケット(Lコード 35076)、セブンイレブン(セブンチケット)、 千葉都市モノレール「千葉みなと駅」「千葉駅」「都賀駅」「千城台駅」の窓口にて、7月12日(月)まで販売
※リピーター割引:本展チケット(有料)半券の提示により2回目以降の観覧料半額
※ナイトミュージアム割引:金・土曜日の18:00以降は観覧料半額
※割引の併用不可
※内容やイベントは変更となる場合あり(最新の状況はホームページを確認)
■同時開催
企画展「江戸絵画と笑おう」
会期:2021年7月13日(火)〜9月20日(月・祝)
【問い合わせ先】
千葉市美術館
TEL:043-221-2311