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泉屋博古館東京のリニューアルオープン記念展「光陰礼讃」モネほか、近代の西洋絵画&洋画の名品が一堂に

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泉屋博古館東京リニューアルオープン記念展II「光陰礼讃 ─モネからはじまる住友洋画コレクション」が、泉屋博古館東京にて、2022年5月21日(土)から7月31日(日)まで開催される。その後、京都の泉屋博古館に巡回する。

近代の西洋絵画と洋画の名品が一堂に

クロード・モネ《モンソー公園》1876年 泉屋博古館東京
クロード・モネ《モンソー公園》1876年 泉屋博古館東京

泉屋博古館東京が有する住友コレクションの一角をなす近代西洋絵画は、印象派の画家クロード・モネの油彩画2点を入手したことに始まる。19世紀末は、印象派が台頭するようになる一方、長きにわたってフランス美術の正統の位置にあった写実的なアカデミスムが次第に衰退してゆく状況にあった。住友コレクションは、同時代の印象派とアカデミスムの作品がともに収集されている点に特徴がある。

藤島武二《幸ある朝》1908年 泉屋博古館東京
藤島武二《幸ある朝》1908年 泉屋博古館東京

「光陰礼讃 ─モネからはじまる住友洋画コレクション」は、泉屋博古館東京のリニューアルオープンを記念して開催される館蔵名品展の第2弾。光を追求した印象派と、陰影表現による写実表現に基づいたアカデミスムを「光陰」と捉え、これら2つの流れから展開した近代の西洋絵画と日本の洋画作品を、初公開作品を含めて展示する。

19世紀末フランス絵画の光と陰

ジャン=ポール・ローランス《マルソー将軍の遺体の前のオーストリアの参謀たち》1877年 泉屋博古館東京
ジャン=ポール・ローランス《マルソー将軍の遺体の前のオーストリアの参謀たち》1877年 泉屋博古館東京

本展では、19世紀末フランス絵画の光と陰を、対照的に捉えつつ紹介。1874年の印象派第1回展後に描かれたモネの《モンソー公園》は、日本に招来された最初期のモネ作品であり、筆触分割を駆使して「光」に満ち満ちた画面に仕上げられている。一方、アカデミスムの最後の時代を飾る画家となったジャン=ポール・ローランスの《マルソー将軍の遺体の前のオーストリアの参謀たち》は、伝統的な写実表現により陰影のドラマを捉え、英雄の死を荘厳した作品となっている。

初期の洋画家による代表作

浅井忠《河畔洋館》1902年 泉屋博古館東京
浅井忠《河畔洋館》1902年 泉屋博古館東京

また本展には、日本の初期の洋画家による代表作が一堂に集結。1876年(明治9)、日本初の官立美術学校として「工部美術学校」が発足、同校で学んだ浅井忠ら門下生が古典的な写実技法に基づく画風を展開し、洋画の普及に尽くした。そうしたアカデミックな画風は、のちの鹿子木孟郎らに継承されることになる。一方、東京美術学校(現・東京藝術大学)の西洋画科で黒田清輝や藤島武二に学んだ和田英作や岡田三郎助らは、重厚な写実表現とは異なるみずみずしい外光表現を展開した。

岡田三郎助《五葉蔦》1909年 泉屋博古館東京
岡田三郎助《五葉蔦》1909年 泉屋博古館東京

会場では、藤島武二や岡田三郎助など、外光表現により一世を風靡した画家たちの作品を展示するとともに、それとは対照的な、浅井忠や鹿子木孟郎といったアカデミックな画風に特徴づけられる絵画も紹介する。

岸田劉生の作品も

岸田劉生《二人麗子図(童女飾髪図)》1922年 泉屋博古館東京
岸田劉生《二人麗子図(童女飾髪図)》1922年 泉屋博古館東京

泉屋博古館東京の所蔵品の白眉のひとつとして知られるのが、洋画家・岸田劉生の作品だ。会場では、《二人麗子図(童女飾髪図)》をはじめとする劉生作品を展示するほか、その影響を強く受けた画家たちの作品も特集する。

展覧会概要

泉屋博古館東京リニューアルオープン記念展II「光陰礼讃 ─モネからはじまる住友洋画コレクション」
会期:2022年5月21日(土)〜7月31日(日)
会場:泉屋博古館東京
住所:東京都港区六本木1-5-1
開館時間:11:00〜18:00(金曜日は19:00まで)
※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日(7月18日(月・祝)は開館)、7月19日(火)
入館料:一般 1,000円(800円)、高大生 600円(500円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体割引料金
※障がい者手帳の提示者は、本人および同伴者1名まで無料

■巡回情報
泉屋博古館
会期:2023年3月14日(火)~5月21日(日)
住所:京都府京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24

【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)

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