特別展「もうひとつの顔 ロバート・キャパ セレクト展」が、神戸ファッション美術館にて、2022年9月10日(土)から11月6日(日)まで開催される。
ロバート・キャパは、20世紀を代表する報道写真家だ。1913年、ハンガリーのブダペストで生まれたキャパは、1930年代より写真家としての活動をスタート。その名を広く知らしめたのが、スペイン内戦で兵士が撃たれた瞬間を捉えたとされる《崩れ落ちる兵士》であり、以後、第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦など、さまざまな激戦模様を撮影することになる。リアルタイムに映像を届けることができなかった当時、臨場感に溢れるキャパの写真は、人びとに大きな衝撃を与えたのだった。
その一方、キャパは戦時下の市民の姿も数多くカメラに収めている。不安な眼差しで空を見上げる人びとや、途方に暮れて佇む人などを撮影したその作品からは、戦争が日常化した世界とそこに生きる人たちの姿を多面的に捉えようとする意識を垣間見ることができる。人の内面に光をあてるキャパの眼差しは、ピカソやヘミングウェイなど、親交のあった著名人を被写体とした作品でも発揮されている。
これは、キャパ自身が写真集を企画刊行する編集的視野を持っていたこととも関係していよう。また、人びとの表情を多面的に捉えるキャパの眼差しは、その激しい感情と向き合うことで、人間という存在に肉薄する試みであったと捉えることもできる。
特別展「もうひとつの顔 ロバート・キャパ セレクト展」では、東京富士美術館が誇るロバート・キャパ・コレクションのなかから、人びとの感情とそれを捉えるキャパの眼差しに着目して、約100点の写真作品を紹介。キャパの“もうひとつの顔”である編集的視点に光をあてる。
特別展「もうひとつの顔 ロバート・キャパ セレクト展」
会期:2022年9月10日(土)~11月6日(日)
会場:神戸ファッション美術館
住所:兵庫県神戸市東灘区向洋町中2-9-1
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(9月19日(月・祝)、10月10日(月・祝)は開館)、9月20日(火)、10月11日(火)
観覧料:一般 1,000円(800円)、大学生・65歳以上 500円(400円)、高校生以下 無料
※神戸市内在住の65歳以上は無料
※( )内は有料入館者30人以上の団体料金
※神戸ゆかりの美術館、小磯記念美術館の当日入館券(半券)で割引
※内容は変更となる場合あり
【問い合わせ先】
神戸ファッション美術館
TEL:078-858-0050