恵比寿映像祭2023「テクノロジー?」が、東京都写真美術館ほかにて、2023年2月3日(金)から2月19日(日)まで開催される。
恵比寿映像祭は、「映像とは何か」という問いのもと2009年より開催されている、映像とアートの国際フェスティバルだ。15回目となる今回は、「テクノロジー?」という総合テーマのもと、時代ごとにアートと技術がどのような関係のなかで表現を生みだしてきたのかに着目しつつ、オンラインでのコミュニケーション、人工知能やメタヴァースといったテクノロジーに溢れた現代について考えてゆく。
写真や映像とは機械のレンズを通して表現されるものだと捉えるならば、新しい技術が発達・浸透している現代に限らず、近代以降あらゆる表現はテクノロジーを介しているのだといえる。恵比寿映像祭2023の「テーマ展示」では、身体や機械、人工などの観点から、アートと技術の関係を考察。最新技術を駆使したアヴァターによって、生死という根源的な問いに迫るルー・ヤンや、触覚的な視覚を軸に、人と人工物、有機物と無機物といった移ろう境界線を扱う細倉真弓などの作品を展示する。
また、都市の営みに潜むテクノロジーにも着目。都市は、歴史や個人の記憶、自然環境の変化など、さまざまな物語を持つばかりでなく、現代においては人工的な有機体としての側面も有しているといえる。会場では、瀧口修造らによって結成された総合芸術グループ「実験工房」や、自然環境と産業の関係性に着目したインスタレーションなどを展開する梅沢英樹+佐藤浩一などを取り上げ、都市や自然の諸相に光をあてた表現や、そこに向けられた機械の視線などに迫る。
恵比寿映像祭2023では、新しい試みとして「コミッション・プロジェクト」を実施。約300名の候補者から選ばれた4人の作家、荒木悠、葉山嶺、金仁淑、そして大木裕之が、恵比寿映像祭の根本的な問いである「映像とは何か」を軸に新作委嘱作品を制作し、展示を行う。
恵比寿映像祭2023「テクノロジー?」
会期:2023年2月3日(金)〜2月19日(日)
会場:東京都写真美術館(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内)、恵比寿ガーデンプレイス センター広場(東京都渋谷区恵比寿4-20 恵比寿ガーデンプレイス内)、地域連携各所 ほか
時間:10:00〜20:00(最終日は18:00まで)
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日
入場料:無料
※一部のプログラム(上映・イヴェントなど)は有料
※オンラインによる日時指定予約が可能
※コミッション・プロジェクト(東京都写真美術館 3F展示室)のみ、3月26日(日)まで開催。時間は10:00〜18:00(木・金曜日のみ20:00まで)
※開館時期や内容などは変更となる場合あり(最新情報については映像祭ホームページを確認のこと)
■出品作家
・コミッション・プロジェクト展示(東京都写真美術館 3F)
荒木悠、葉山嶺、金仁淑、大木裕之
・テーマ展示(東京都写真美術館 2F・B1F)
ルー・ヤン、ホウコォ・キュウ、細倉真弓、越田乃梨子、梅沢英樹+佐藤浩一、実験工房、北代省三、築地仁、フィオナ・タン
・オフサイト展示(恵比寿ガーデンプレイス センター広場)
野老朝雄、平本知樹、井口皓太
・コラボレーション展示(日仏会館ギャラリー)
オートメイテッド・フォトグラフィ
ほか