映画『聖地には蜘蛛が巣を張る』が、2023年4月14日(金)より全国の劇場で順次公開される。
映画『聖地には蜘蛛が巣を張る』は、第71回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリを受賞した『ボーダー 二つの世界』のアリ・アッバシ監督最新作。イランで実際に起きた売春婦連続殺人事件を映画化した衝撃作だ。
映画の題材になったのは、イランの聖地アシャドで、2000年から2001年にかけて16人もの犠牲者を出した“スパイダー・キラー”ことサイード・ハナイによる売春婦連続殺人事件。『聖地には蜘蛛が巣を張る』の物語は女性ジャーナリストのラヒミを主軸に展開し、残虐な事件の真相に迫っていく。
主演を務めるのは、ザーラ・アミール・エブラヒミ。イランで女優として活躍していたが、2008年フランスへ亡命。その後はフランスの映像業界で活躍し、2017年にフランス国籍を取得後、意欲的に映画に出演している人物だ。
『聖地には蜘蛛が巣を張る』では、主演のみなならず、キャスティング・ディレクター、アシスタント・プロデューサーも兼任。さらに、2022年の第75回カンヌ国際映画祭では、女優賞に輝いた。
主人公・ラヒミ…ザーラ・アミール・エブラヒミ
ジャーナリスト。連続殺人犯“スパイダー・キラー”による事件の真相を追う。「同じ手口で殺害」され多くの被害者が出ているにもかかわらず、犯人が捕まらない状況に、「誰かがかばっている」と疑いを持ち、周辺取材を進める。取材を進める中で不穏な影が迫るも、自分が囮(おとり)になり犯人を追いつめようとする。
2001年、イラン。女性ジャーナリストのラヒミは、聖地マシュハドを震撼させている売春婦連続殺人事件を追うために現地に赴く。犠牲者が増え続けるなか、なぜか警察は捜査に消極的だった。性差別がまかり通る社会で、ラヒミは不条理な圧力と身の危険を感じながら、真相の追求にのめり込んでいく。そして遂に犯人にたどり着くが、意外にもその男は敬虔で家庭的な男だった。「社会の浄化」と信じて犯行を重ねていたその男・サイードは、熱狂的な一部の市民から英雄視されていく・・・。
【詳細】
映画『聖地には蜘蛛が巣を張る』
公開日:2023年4月14日(金) 新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷他全国順次公開
監督:アリ・アッバシ
脚本:アリ・アッバシ、アフシン・カムラン・バーラミ
出演:メフディ・バジェスタニ、ザーラ・アミール・エブラヒミ
音楽:マルティン・ディルコフ
撮影:ナディム・カールセン
編集:ハイェデェ・サフィヤリ、オリヴィア・ニーアガート=ホルム
製作国:デンマーク、ドイツ、スウェーデン、フランス/ペルシャ語/2022/シネスコ/5.1Ch/118分/字幕翻訳:石田泰子/デンマーク王国大使館後援/配給:ギャガ