特別展「フィンランドのライフスタイル 〜暮らしを豊かにするデザイン〜」が、香川の高松市美術館にて、2023年4月15日(土)から6月11日(日)まで開催される。その後、兵庫の神戸ファッション美術館などに巡回する。
フィンランドでは、人と自然の共生が世界中で意識され始めるよりも早く、すでに20世紀初頭より、ものづくりにおける自然との調和が重視されてきた。その背景には、昼間でも太陽が昇らない冬を快適に過ごすため、そして貴重な夏を楽しむため、明るく柔らかなデザインによって人びとの生活を向上させようとする意識があったのだ。
特別展「フィンランドのライフスタイル 〜暮らしを豊かにするデザイン〜」では、約960点の作品から、フィンランドデザインの魅力を紹介。アルヴァ・アアルトやカイ・フランクといった巨匠デザイナー、オイバ・トイッカなど近年のデザイナーの作品を展示するほか、白樺細工といったフィンランドの手仕事などにも光をあてる。
本展では、「北欧モダンデザインの父」と呼ばれるアルヴァ・アアルトのほか、アイノ・アアルトやカイ・フランク、イルマリ・タピオヴァーラといった巨匠デザイナーを紹介。アアルトが図書館や療養院といった建築物ばかりでなく、そこに設置する家具やインテリアもデザインしたように、彼らはジャンルにとらわれず多岐にわたるデザインを手がけたのだった。彼ら巨匠デザイナーに着目するセクションでは、約370点の作品を作家ごとに紹介する。
フィンランドデザインの特徴のひとつが、そこに感じられる自然の温かみである。会場では、花や鳥、自身の自然体験などをモチーフとしたデザインを取り上げ、作品を展示。オイバ・トイッカやビルゲル・カイピアイネンのほか、フィンランドで30年以上にわたってテキスタイルデザイナーや陶芸家として活躍し、現在は愛媛で作陶を続ける石本藤雄らを取り上げる。
さらに、本展では、フィンランドの伝統的な手仕事にも着目。白樺の皮を編んで作る白樺細工や、フィンランドの代表的な織物であるピルタナウハ、麦わらをつないでつくるヒンメリといった伝統工芸品を展示する。
高松市美術館開館35周年記念「フィンランドのライフスタイル 〜暮らしを豊かにするデザイン〜」
会期:2023年4月15日(土)〜6月11日(日)
会場:高松市美術館
住所:香川県高松市紺屋町10-4
開館時間:9:30〜17:00(金・土曜日は19:00閉館)
※入室はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日
観覧料:一般 1,200円(960円)、大学生 600円(480円)、高校生以下 無料
※( )内は前売および20名以上の団体料金
※前売券は、高松市美術館1階受付ほかにて、4月14日(金)まで販売
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所持者は入場無料
※開催内容の変更や入場制限などを行う場合あり(来場前に美術館ホームページにて最新情報を確認のこと)
■巡回情報
・岩手会場
会期:2023年7月29日(土)~9月10日(日)
会場:岩手県立美術館(岩手県盛岡市本宮字松幅12-3)
・広島会場
会期:2024年4月6日(土)~6月2日(日)
会場:ひろしま美術館(広島県広島市中区基町3-2)
・いわき会場
会期:2024年6月22日(土)~8月18日(日)
会場:いわき市立美術館(福島県いわき市平字堂根町4-4)
・神戸会場
会期:2024年9月14日(土)〜11月10日(日)
場所:神戸ファッション美術館(神戸市東灘区向洋町中2-9-1)
【問い合わせ先】
高松市美術館
TEL:087-823-1711